【noteで学ぶ健康習慣の科学10:『グルテンフリー』はどんな効果がある?】
こんにちは(o・ω・o)カエルです。
『グルテンフリー』あまり見かけない言葉ですが、ダイエット・ヘルスケア界隈では「グルテンフリー食は痩せる」「グルテンは消化器官に悪い」というのが流行していた時期などがあったらしく、『グルテン』に関する知識を持ってる人は少なからずいるみたいなんです。
『グルテン』とは、パンや麺などに含まれるタンパク質の一種。
正確には、
グルテン (gluten) あるいは麩質(ふしつ)は、小麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種であるグルテニンとグリアジンが水を吸収して網目状につながったもの。
料理では小麦粉に水を加えてこねる事でこれら2つのタンパク質が絡めあわされてグルテンが作られる。
⇒Wikipedia
となっています。
つまりグルテンフリーダイエットとは、
「パンに含まれるタンパク質を減らすと痩せる」
って話です。
パンと麺を食うな、って事ですね。
話題になるくらいなので、グルテンの摂取を減らすことで何かしらのメリットはあるのでしょうけれど、科学的にはどうなのか?
ってのが今回の内容です(o・ω・o)
■グルテンフリーは痩せるのか?
「グルテンフリーで痩せる」
という科学的データは無い
というのが結論(o・ω・o)
いきなり全否定です。
そもそも「グルテンフリー」とは、セリアック病患者に対する食事療法として生み出されたメソッド。
セリアック病またはシリアック病(coeliac disease または celiac disease)は、ムギ(小麦・大麦・ライ麦など)に含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患である。遺伝性疾患であり、グルテン関連障害の一つ。
⇒Wikipedia
グルテンを摂ることで症状が発生する体質の人がいるから、グルテンフリーな食品を摂りましょう、という健康思考から生まれたのが「グルテンフリー」の発祥です。
なので、グルテンフリー食品で痩せる。というのはデマのようです。
パンや麺の炭水化物の方が肥満には多少影響があると思います。
ま、炭水化物を抜いただけでは痩せませんが(実体験)。
■グルテンフリーに健康効果は無いのか?
まだ研究段階ですが、色々と研究面での影響は示唆されているようです。
・グルテンはうつ病を引き起こす(可能性)
・グルテンフリー食品で1型糖尿病が改善した
・グルテンフリー食品で自閉症スペクトラムの子どもの症状が改善した
などです。
ダイエット効果は認められない(証拠がない)ものの、メンタルヘルスや、糖尿病の抑制には効果が認められているということになります。
が、実はこんな見解があります。
「グルテン」が悪いのではなく、「グルテンと同時に含まれる特定の食物繊維」が悪いのではないか?
カエルnoteではこれまで食物繊維の健康効果は取り上げてきましたが、身体に悪影響が示唆されている食物繊維もあります。
■フルクタンで消化器官にダメージがある?
フルクタンは『イヌリン』や『フラクトオリゴ糖』などに含まれる食物繊維成分。
イヌリンをはじめとする食物繊維が身体に超良いのはこれまでも解説してきました。
身体と、腸内細菌にとって必要なものである食物繊維ですが、「腸内環境が荒れている人」にとっては悪影響があることも解っています。
オスロ大学で行われた58人の男女を対象とした実験では、
グルテンフリー食品で体調が良くなるという体質の人に
①グルテンを摂ってもらう
②フルクタンを摂ってもらう
③どちらも含まれない食事を摂ってもらう
という実験をしたところ、
・グルテンでは悪影響は現れなかった
・フルクタンを摂った場合は③よりも15%腸内にガスが発生した
という結果だったそうです。
「イヌリンは摂り過ぎる(一日15g以上)とお腹の調子が崩れる」というのはイヌリンを調べた際にもnoteに書きましたが、腸内環境が荒れている人にとっては食物繊維そのものが悪影響を及ぼすことが解っています。
・リーキーガット症候群
・過敏性腸症候群
などがその代表。
リーキーガット症候群は腸の壁に穴が空き、細菌が外に漏れ出すというもの。
過敏性腸症候群は大腸に腫瘍や炎症など症状の原因となるような病気がないにも関わらず、おなかの調子が悪く痛みが続いたり、便秘や下痢などの症状が数ヵ月以上にわたって続く消化管の機能障害の疾患。
これらの症状がある人にとっては食物繊維過多は悪影響なのです。
グルテンフリーから話がズレてしまいましたが、
■結論
✅グルテンフリー食品では痩せない
✅グルテンフリー食品での健康効果はある
✅腸内環境が荒れてる人はグルテンも食物繊維もダメージの元になる(可能性)
となります。
腸内環境が荒れている人は、先ずはそこを治したほうが良いですね(o・ω・o)不眠症、肥満、うつ病、心疾患、脳疾患、ガンなどの大元なので。
「食物繊維摂るとお腹壊すから食物繊維摂るの控えよう」という発想は危険なので、とっとと腸内環境を整えることをオススメします。
という事で、『グルテンフリー』に関する解説は以上です。
パンも麺も、食べ過ぎなければ健康的な害はそこまで大きく無いということですね。
ただし、菓子パン、調理パンは混ざっている他のものが身体に悪い場合があるので注意。と言ったところでしょうか。
それではまた〜(o・ω・o)ノシ
【参考文献】
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