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【1分で読める心理学:『好奇心』のメリット・デメリット】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。

『好奇心』と言えば、ビッグ5診断でも重要視される『開放性』にあたる性質で、人生を楽しく幸福に生きるために必要と言われるものの1つです。

■ビッグ5
開放性=知的好奇心の強さ
誠実性=まじめさ
外向性=社交的で活動的
調和性=他人にやさしいかどうか
神経症傾向=不安や緊張の感じやすさ

 好奇心が高い人は色んな楽しみを見つけやすく、その経験から学習能力に優れ、新しいものを生み出し、トライ&エラーの先の成功を掴みやすいと言われています。

 という感じで「好奇心」は大事だよね、というお話なんですが、ビッグ5は高ければ良いというものではないので、高すぎるとデメリットもあります(もちろん低すぎても)。
 要は、「自分の性質を知り、活かすこと、抑制することが大事」というバランス感覚も同時に求められるワケです(o・ω・o)

 つーことで、今回紹介するのはそんな「好奇心」=『開放性』のメリット・デメリットのお話。

 参考文献はコチラ

 イングランドのレディング大学で行われた研究で、「好奇心という誘惑のリスク」について紹介されています。

・17人の男性が被験者。プロのマジシャンによる手品を見せ、その後クジを引いてもらう
・被験者には「クジに当たれば手品のタネを教える。しかしクジに外れると電気ショックの罰ゲームがある」と伝える
・リスクを知った上で「クジを引くかどうか」を判断してもらう

 という感じ。

「痛い目を見るかもしれないが、それでも好奇心を優先するか?」
 
 を調べてたワケですね。

 で、結果としては案の定「好奇心が強い人は電気ショックのリスクを受け入れクジを引いた」とのこと。

 このことから分かるのが、

✅好奇心はリスク管理能力を妨害する

 ということ。
 
 危ない橋だと分かっていてさえ、好奇心を優先させてしまう危険性を持っているんですね。
 
 加えてこの実験では、「食欲」と「好奇心」は同じ「報酬」なんじゃない?
 という仮説で脳の状態をfMRIで調べています。
「クジに当たったらお菓子が貰えるよ。外れたら電気ショックね」
 という内容でも好奇心同様に、食欲が強い(空腹時の人)は電気ショックのリスクを取る傾向が強くなったとのこと。
 さらにfMRIの結果から、「好奇心」「食欲」どちらも脳の線条体が活性化していることが解ったそう。

線条体(せんじょうたい、striatum)は、終脳の皮質下構造であり、大脳基底核の主要な構成要素のひとつである。 線条体は運動機能への関与が最もよく知られているが、意思決定などその他の神経過程にも関わると考えられている。

Wikipediaより

「好奇心」は使い所次第では身を滅ぼす危険性を併せ持っている。というお話。

 ではそんなデメリットを持つ好奇心にはどんなメリットがあるのか? って話ですが、

・クリエイティビティが高く新しいチャレンジを成功しやすくなる(ビジネス、学業の成功率が高い)

・知性と柔軟性とも相関して高い(頭が良い)

・第二言語習得が得意(文化を学ぶモチベーションが高い)

・異文化に対する批判的視点が少ない(差別傾向が低い)

 などなど。
 リスクを恐れず(時に無謀に)トライ&エラーを繰り返すことから、目標達成率が高くなるのが好奇心が強い人のメリット。
「思い付いたことをすぐに実行したい」というタイプや、「経験から新しい発想・創造をする」というタイプも好奇心が強い人の特徴。
 いわゆる「成功者」や偉業を果たす「研究者」には好奇心が高い人が多いことが分かっています。
 
 また、「知ること、学ぶこと」への知的好奇心も高いため、地頭が良くなる傾向にあり、その結果学習全般が得意になることも多いとのこと。

 好奇心暴走のリスクを除けば好奇心のメリットは多く、魅力的なものが多いのは事実です。

 
 好奇心を鍛える習慣なども過去のnoteにありますので参考にどうぞ。


 

【参考記事】




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