【noteで学ぶ腸内細菌学72番外篇:口の細菌も健康に大きく影響しているし、善玉菌が激減しているぞ。って話】
こんにちは(o・ω・o)カエルです。
私たちヒトという生物の身体には主に『腸』『肌』そして『口』に細菌が住んでいます。
腸の菌と言えば乳酸菌やビフィズス菌を思い浮かぶ人が多いでしょうし、肌の菌と言えばニキビの原因であるアクネ菌が有名です。
では口の中では?と言うとほとんど知られていませんが『ミュータンス菌』など代表的な虫歯菌の他に、歯周病の原因である『ジンジバリス菌』て口内の善玉菌である『ロイテリ菌』『乳酸菌』など、300〜700種と言われる細菌が住んでおり、細菌の密度は大腸と同じです。
腸内細菌叢のことを「腸内フローラ」と呼ぶように、口内細菌の環境も「口内フローラ」と呼ばれ、重要視されています。
で、今回は「口内フローラも大事にしないと死亡率が上昇するよー」(o・ω・o)というのがテーマ。
□マウスウォッシュで糖尿病リスクが上昇する
「口腔内細菌と2型糖尿病の関連性」という論文では、
口腔内の善玉菌はインスリンバランスに貢献しており、マウスウォッシュで悪玉菌だけでなく善玉菌まで攻撃すると2型糖尿病のリスクが上昇する。
と説明しています。
研究ではマウスウォッシュをしている人、していない人を3年間追跡調査。
結果として、
✅1日2回以上マウスウォッシュを行う人糖尿病の発症率が55%上昇した
というデータが出たそう。
また、
✅口内フローラの状態が肥満と相関している
とのことで、要は「口内環境が良好な人は肥満になりづらい」って話。
□マウスウォッシュ自体が不必要
「口内フローラと疾患」についてのオハイオ州立大の論文では、
✅殺菌成分のあるマウスウォッシュや歯磨き粉は口内フローラにとって悪影響
と説明しています。
もちろん、歯磨きそのものは悪玉菌であるミュータンス菌やジンジバリス菌の抑制として必要ですが、口の中の菌を一掃してしまうとデメリットの方が大きいため、殺菌にこだわるのは危険と言えます。
逆に「ロイテリ菌」などの口内フローラにとって有益なプロバイオティクスを摂ることで悪玉菌の抑制をするほうが口内フローラの改善に繋がります(ロイテリ菌が生み出す酸はミュータンス菌が実を守るために生成するバイオフィルムを溶かす働きがある)
良好な口内フローラは
・糖尿病
・大腸がん
・膵臓がん
・リウマチ性関節炎
・心疾患
などの疾患リスクを低下させることが解っているので、過剰にマウスウォッシュなどで殺菌しないほうが身体にとってのメリットは大きいと言えます。
なお、
天然のマウスウォッシュ材として、
✅市販のマウスウォッシュと同等の効果がある「緑茶」
✅抗菌効果のあるラウリン酸が含まれる「ココナッツオイル」
のほうが口内フローラにとっては適しているようなので、マウスウォッシュで口の中をスッキリさせたいという方はそちらを試してみると良いかも。
口内細菌も腸内細菌に負けず劣らず奥が深くて謎と可能性を秘めてますねー(o・ω・o)学びは続く……。
【参考記事】
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