〈場所によって繊維を使い分けていることについて〉
そんなに厳密ではありませんが帯地の場所によって使う繊維を変えている
例えばタレ先、テ先、お太鼓、結ぶ場所 というような
今年初めて採らせて頂いたところの葛の繊維がツルツル滑らかで光沢があり弾力もあり素晴らしく良く、糸を作っていて感動した こういうのはお太鼓やテ先、前帯に来るあたりなどに使う
生えている葛自体の性質ももちろんあるが それ以上に天候や川、ススキの発酵床の状態、そして私の作業の仕方やタイミングなど 全てが影響し合いながらの結果であるので一夏20回 例え同じ場所の葛であっても、全てがこのように素晴らしい繊維になるということは多分絶対に ない
そのような中、限られた材料を最大限生かすために場所によって使い分けるという事をしている
綺麗で申し分ない繊維は一夏に1〜2度 取れるか取れないか くらい
でも、綺麗な繊維ばかりを綺麗綺麗と言っては葛に申し訳ない気持ちにもなる
良いも悪いもないというところに 立ちたい
葛の繊維は甘い香りがする
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