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カラーズ–色の秘密にせまる

 近代から現代までの美術における「色彩」の役割について色彩論や色を表現する素材との関係にふれつつ絵画や彫刻、インスタレーションを通じて考察する展覧会「カラーズ–色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」が2025年5月18日(日)まで神奈川県箱根町のポーラ美術館で開催中。
 チューブ入りの油絵具を巧みに扱い、さまざまな色彩によって視覚世界を再構築した19世紀の印象派や新印象派をはじめ、20世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画、そして色彩の影響力によって観る者の身体感覚をゆさぶる現代アートにいたる近現代の色彩の歴史を読み直している。
 新収蔵・初公開作品はレオナール・フジタ(藤田嗣治)の《キュビスムの女》(1914年)やジャン=ポール・リオペル《果肉》(1950年)など計11点に上っている。

 展示は「プロローグ 光の色ー杉本博司「Opticks」」で始まる。杉本は写真家であり現代美術作家であり、また建築家でもあるアーティストだ。

杉本博司「Opticks」シリーズ © Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi 全10 点を前期・後期に分けて展示します。 前期:2024年12月14日(土)~2025年2月26日(水) 後期:2025年2月28日(金)~5月18日(日)

 「第1部 光と色の実験」の主な出品作家は:ウジェーヌ・ドラクロワ/ クロード・モネ/ ジョルジュ・スーラ/ ロベール・ドローネー/ ワシリー・カンディンスキー/ アンリ・マティス/ モーリス・ ルイス/ ヘレン・フランケンサーラ―/ ケネス・ノーランド/ アド・ラインハート/ ダン・ フレイヴィン/ ドナルド・ジャッド/ ゲルハルト・リヒター/ ベルナール・フリズ/ 白髪一雄/ 田中敦子/ 桑山忠明/ 前田信明。

レオナール・フジタ(藤田嗣治)、パブロ・ピカソ ※初公開作品 レオナール・フジタ(藤田嗣治)《キュビスムの女》1914年 (左から二番目)   
ケネス・ノーランド、ジョアン・ミッチェル、ゲルハルト・リヒター、 アド・ラインハート  
ドナルド・ジャッド、前田信明、桑山忠明 ※初公開作品 ドナルド・ジャッド《無題》1987年(左)


 「第2部 色彩の現在」の出品作家は:草間彌生/ ヴォルフガング・ティルマンス/ 丸山直文/ グオリャン・ タン/ 山口歴/ 流麻二果/ 門田光雅/ 坂本夏子/ 山田航平/ 川人綾/ 伊藤秀人/ 中田真裕/ 小泉智貴/ 山本太郎。

坂本夏子 
グオリャン・タン ©Guo-Liang Tan, Courtesy of Ota Fine Arts  
門田光雅

 開館時間は午前9時から午後5時(入館は午後4時半まで)。 入館料は大人2200円(シニア含む)、大学・高校生1700円、中学生以下無料。
 問い合わせは℡0460-84-2111。 公式サイトは https://www.polamuseum.or.jp/
 
 


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