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オーガニックフェスタ㊦

 2024年10月5日(土)に井の頭公園で開かれたオーガニックフェスタの一環として大島オーシャンソルト会長の阪本章裕さんの「黒焼療法五百種(昭和7年出版)復刻にかける想い!」と題した講演が行われた。
 もぐらの黒焼、へびの黒焼などが効果があるというのだ。
 現代医学あるいは西洋医学が支配的な日本では消えつつある民間療法あるいは漢方、東洋医学に新たに光を当てる結果となっているようだ。それは同時に、対症療法で薬に頼る今の医療への批判ともなっているように思えた。
 坂本さんはこんな思い出があったという。父親がもみ殻の中に潜田を入れた壷を入れて焼いていて産後の肥立ちなどにいいと言っていた。
 後年、黒焼の本を見つけた時に父親のモグラの黒焼のことを思い出したのだという。「興味があったので喜んで読みました」。
 NPOメダカ学校の中村陽子理事長によると、黒焼といっても何でも焼けてしまうではなく、モノによっては元素が残るのだという。

黒焼きのつくり方を説明するパネル

怪我の手当に割いたどじょう
 さて、阪本さんが住む伊豆大島はもともとお米がとれないので年貢は炭か薪あるいは塩だったという。最後まで燃えてきめ細かく灰が真っ白になる椿の炭について阪本さんは話した。
 「椿灰はお茶をたてる時に使われてます」。
 伊豆大島で塩を作っている阪本さん。ある時怪我をしてしまい28針縫ったという。「家ではどじょうを割いてそれを貼っていたんです。熱を持っていたのでどじょうがすぐにカリカリになってしまう」。
 「でも取り替えているうちに治ってしまった」。
 阪本さんは出身地は浜松。のちに東京四ッ谷で、漢方薬の仕事をしながら夜鍼灸の学校に通っていた。「百日咳にいいからと黒焼を試したらよく効いたんです」と阪本さん。
 「(皮膚病の一種)飛び火や水虫には米ぬかがいいです」。
 漢方では薬は3種類に分けますー上薬(食事のことで、食べて治す)、中薬(ひどい副作用のない漢方薬)、下薬(効果はあるが副作用がある薬)ーと阪本さん。「下薬は鉱物質のものです。今の薬はだいたい石油から作っているので下薬です。昔から害があるといわれていたんです」。
 阪本さんによると、梅干しの黒焼は風邪ひきにいいし、りんごの黒焼は腎臓病に効くとされ青りんごが特にいいという。
 「へびの黒焼は結核や肋膜炎のような肺の病気に効きます。コロナについても予防接種するよりこれを飲んでおくといいと思います」。

塩化ナトリウムって塩?
 阪本さんの本業でだる塩づくりについて、始めたのは昭和47年に塩田法が出来て塩田が全部廃止されてゆく、その時だったという。その結果、今では塩化ナトリウム99%が「塩」となっている。
 「マグネシウムつまりにがりが一切入らないような作り方をしているんです。今、塩化ナトリウムを塩っていっているからおかしいんです」。
 「マグネシウムが欠けるとアトピーとかおかしいことになります。そういう人にマグネシウムを多く与えると治っちゃう」と阪本さんはいう。
  中村理事長は阪本さんのことを「命のとって大切なことを復活させてくれる人」と称した。また、阪本さんの生業である塩は海のミネラルならば山のミネラルは黒焼ではないかと話した。
 まさにその通りだと思った。

阪本さんの話にみな聞き入る

 黒焼きを作るにしても今は住宅事情などもあって難しい面もあろう。その場合、まずは漢方薬の店で相談するといいという。
 黒焼きを扱っている店の例として有村堂薬局(渋谷区上原1-33ー2:03-3465-8178)の名前が挙げられた。

 



 
 

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