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現代の空間論

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デジタル空間の登場で、空間論は見直しが必要になりました。現実空間と同期するデジタル空間は「生きられた空間」として我々の実存を支え、社会活動の主舞台になっています。20世紀の空間論…
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記事一覧

【現代空間論9】ウェブ空間は同位空間である

これまで写真機、録音機、コピー機をはじめ様々な複製技術が出現してきました。ウェブ空間(イ…

空間レシピ
2か月前
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【現代空間論/空間論8】空間は実在せず虚数でしかない

空間は共時的な拡がりを持つ。 つまり時計を止めれば、今そこにモノや人、道路や家、空や月、…

空間レシピ
9か月前
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【現代空間論1】レルフ「場所の現象学」

空間は、日常的な経験だけでなく、観念を含めた広い意味での経験の数だけ存在しています。地図…

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【現代空間論2】ハイデガー「空間性」

映画をみて「後づさり」する。電話しているとき「お辞儀」する。ハイデガーの「存在論的空間」…

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【現代空間論3】西田幾多郎「場所論」

西田哲学がその根底に抱えるといわれる「場所の論理」とは、存在するもの全ては「於いてある場…

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【現代空間論4】中村雄二郎「場所」

「時間」への強い関心に比べると、近代哲学は「空間」をほとんど顧みなかったといわれます。 し…

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【現代空間論5】公文俊平「情報空間」

情報社会学者・公文俊平は、SNSをはじめとした「情報空間」は、我々の一般的な常識とは少し異なり、個人と世界が反転した空間特性を持っていると述べています。 「物理空間」に占める個人を考えると、国や世界に比べると一点にすぎないほど小さなもののようですが、「情報空間」ではこの関係が逆転し、世界の方が微少なものになるといいます。 情報空間私たちは普段、自分を取り巻く空間を、固定相的な空間と捉えています。もちろん空間感覚に個人差はありますが、他の多くの人々とその一つの空間を共有して

【現代空間論6】宮台真司「第四空間」

インターネットが登場してわずか数年、社会学者・宮台真司がネット社会に鋭く切り込んだのが第…

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【現代空間論7】マクルーハン「メディア論」の限界/空間論

マクルーハンの「メディアはメッセージである」というテーゼは、かつてメディア論の中心にあり…

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