#549 「上司の言葉」は思っている以上に重い
そんなつもりじゃなかった、はある立場以上の人には許されないよなぁ、と改めて思ったので、メモ。
1、部門トップの言葉の重さ
最近、上司である役員が変わりまして、基本的に前任から方針は引き継ぐ、と明言しているものの、当然ですが文脈や背景などまでは引き継げませんから、ともすると「同じこと言っているけど、なんか違う」ということがちょいちょい起こります。
私のように近くにいて、日常的に接していれば、これはこういう意味で言っているんだろう、ということである程度理解できなくはない、のですが、部門全体としてみたら、担当役員と日常的に接しているメンバーの方が圧倒的に少ないですから、たまに接した時のひとことひとことの重みが全然違います。
なにしろ、それがそのメンバーにとっての、全部、になりますから。
ですから、立場が上になればなるほど、自身の言葉の重さ、は十二分に自覚して発言しなければなりません。
2、なぜ、重みを自覚できないのか?
私は組織改善や業務改善(同じですが)を担当させてもらったことがありますが、その際、様々な階層の方々にインタビューした経験から、この重みを実感するとともに、その自覚ができていないリーダーが思いの外多いことに驚かされました。
どうしてなのでしょうか?
先ほど、あまり接する機会がないメンバーにとって役員の言葉が重いのは、少ない機会であるが故に、それが全てになってしまうからだ、というお話をしました。
一方で、当の役員にとってみれば、あちこちで同じような話をしているので、「わかってくれているだろう」という部分がどうしても出てくるケースもあります。
また、何度も同じような話をすると、だんだんとキーワードだけ、になる傾向もあります(いつまでも長々と話する人もいますが...)。
となると、前後関係、背景、理由などが抜け落ちて、発言側が意図した伝えたいこと、というのは、ほとんどの場合、伝わっていないのです。
だからこそ丁寧にするか、中間にあたる管理職が前後関係などを解説してあげるか、という作業が必要になるのですが、そこも不十分だったりします。
そうなると、もう、意図したこととは違う形で、でも、重たい言葉として伝わってしまう。
つまり、何十回も話している方としては、何十分の1の発言でも、受け取る方は、1分の1、100%として受け取る、この差をなかなか実感できない、ということなのです。
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
上司、特にレイヤーが上がれば上がるほど、その言葉の重みは思っている以上にあるが、意外とその重みを理解できていない管理職が多いのでは?というメモでした。
ではどうすれば良いのでしょうか?
まず、自分の発言の重さについてよく自覚することです。
次に、メンバーとの会話の機会を貴重で重要な機会として捉えることです。
以前仕えた役員で、経営への報告資料は概ね部下に任せるが、メンバーに対して直接話す機会の資料やメッセージ内容は、たとえ数人が相手の場合でも、自身で準備し、プレゼンをする場合には何度も練習して臨む人がいました。
理由を聞いたところ、自分にとってメンバーと直接話せる年に数回しかない貴重な機会なんだから当然でしょ、という、あっさりした反応で拍子抜けした記憶があります。
つまり、
☑️ 自分の発言の重みを自覚
☑️ メンバーとの会話の機会を貴重で重要と認識
の2点をカバーしていることになります。
こうしたリーダーとそうでないリーダーとでは、数少ないコミュニケーションの機会を最大限活かす、活かさない、という違いによって、大きな違いを生み出すことになります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
例によって個人的な経験に基づく当たり前、分かりきっている、内容かもしれませんが、だからこそ、きちんと意識して行うのは難しかったりするものです。
どこか参考になるところがあれば嬉しいです。
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