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東京出張寄り道旅 長野県松本市 後編
おはよう、長野。2日目です。
朝ご飯前
松本城、開智小学校まで少しラン、ほぼウォーキング。
最近24時間OKのジムを契約し、東京出張にもジム用品一式を持ってきていた。こんなに素敵なホテルだ、きっと朝ごはんは素敵に違いないと、よりお腹をあけるためウォーキング兼下見に行ってみた。
街のいくつかで湧水が飲める場所がある。ろくに走ってもいないが、手で飲む水は美味しかった。
朝ごはん ホテルビュッフェ
1周目和食、2周目洋食と食い意地を出してしまった。ただ、事前に歩いたので罪悪感はまるでない。ご飯を美味しく楽しむために運動はあると思っている。
いろんな国に旅行に行ったが、どこの国でも絶対に菓子パン数個とフルーツを食べる外国人がいる。今回もビュッフェ会場で見かけた。多分己の朝ごはんメニューが譲れないんだろうが、今回ばかりは残念。こんなに美味しい和洋食、たまにはルーティンを無視して出されたものに委ねてみれば良いのにと、1人前を超える食事をとりながら考えていた。
チェックアウトまで
一つオンライン会議を入れてしまっていた。座ることさえ辛いはち切れるお腹との闘いではあるが、満腹感を落ち着かせてから観光したかったので、自分の日程調整は結果オーライだった。
松本民芸館
『美しいものが美しい』
美しいと思うものは人によって違う(別にそれで良い)、自分が美しいと思ったものが美しいのだ、と。今はなんでも価値をつけ、評価する。他人から評価されているからこれは良いものだと思うことは、多くの選択肢から選ぶ基準としては悪くはないが、絶対ではない。ましてや自分が美しいと思ったものに対し、知らない他人から謎の正しさで批判されるのはだいぶ違う。これをあび続けると、自分が美しいと思う直感が、濁る気がする。美しいと思う直感の判断軸に『周りの目』が入ってしまう。うちはうち、よそはよそ、なのだ。プロでもない他人の評価でしか判断できないのは自業自得で、直感を磨く努力を怠っているからなのだろう、と思う。こんなにモノやコトが溢れた世の中で、自分が美しいと思ったモノやコトに溢れた生活は、きっとその人の心は豊かで幸せだ。私はこれに込められた意味をこう解釈した。
民芸館に並ぶものは、その時代に生きた人が使っていたものだ。美術館にあるようなお殿様や大富豪が使ったようなものではない。長く何世代にもわたって使ってきた道具、食器、おもちゃが並んでいる。展示品を見ながら、どんな風に子供は遊んでいたのだろう、これを買った時に持ち主はどれだけワクワクしたんだろうって、頭の中で映像化しながら見るのがとても楽しい。
少し熱くなったが、民芸品はぜひ気軽に見てほしい。
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お昼ご飯 そば処 浅田
昨日の蕎麦体験が良かったので、また蕎麦を食べに。
こちらは前日食べたお店とは違って、辛味大根で食べるのがおすすめとのこと。辛味大根が爽やかさをプラスしてくれることで、スルスルと蕎麦が進んだ。普段うどん派の私にとって、蕎麦の振り幅がこんなにあるとは知らなかった。出された日本酒も上質で、辛味大根をアテに飲むのもいい。
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散策 中町通り
前日休業のお店が多かったので、改めて中町通りを散策。包装紙を民芸館でみた、ちきりや工芸店に行ってみた。どんな風に使おうかとワクワクする。ちょうどペン立てがなかったので、花瓶をペン立てに使おうと購入した。絶妙な色むらの違いに迷うのがとても楽しい。
散策 松本城
姫路城と並ぶ国宝級のお城だ。姫路城が白なら、松本城は黒。朝とはうってかわって、外国人観光客で非常に賑わっていた。この無駄のないエレガントさが伝わっていると思うと嬉しい。ドイツのノイシュバンシュタイン城に行ったことがあるが、ヨーロッパのお城とは打って変わって引き算の美学を感じる。中の構造も面白い。少し天井は低めで、階段が急だ。日本人は昔と比べて食べ物が良くなり背が高くなったが、科学技術の発展なのか足腰は格段に弱っている。何かを得ると、何かを失うのか。あの階段を行ったり来たりしていたかと思うと想像を絶する。まあ、私はお城で暮らすような優雅な過去だったとは思えないから、余計な心配だが。
空港 信州まつもと空港
もう少し市内観光をすれば良かったが、思ったより松本城が混んでいたので
あまりお土産を買わずに空港へ。
空港では、味噌と生わさびを買った。なぜか内陸部に行くと、味噌を買ってしまう。生わさびは、静岡修善寺に行った時に、すりたてのわさびと醤油、鰹節をかけて食べたのが忘れられず、ちょうど新米の季節だったので再現しようと思った。大人のご飯の食べ方だ。
わさびの苦味と爽やかさを好きになり、私も少しずつ大人になっていく。
気づいたら、神戸空港に着いていた・・・。
前編・後編にわたり長々とありがとうございます。
民芸館で購入した、創館者及びちきりや工芸店店主の丸山太郎氏『松本そだち』を読んで、松本の風景を振り返りつつ、その土地が生み出す民芸への感性を学ぼうと思います。
次の出張でお会いしましょう。
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