コラム2 受け攻めとは何か。

 こんにちは。九灯兄妹の妹のほう、小膳です。

 今回はBLの基本、「受け」「攻め」の話です。
わたしは昨日今日腐女子になったようなにわかですので、これについてはおぼろげな知識しかありませんでした。

かろうじて知っていたのは……

 攻めとは……
「押しが強い」「意地悪」「受けちゃんを翻弄する」「自覚ありで相手を誘う」「セックスが上手い」「積極的」「いつも余裕で取り乱すことがない」「状況をコントロールする立場にある」「ちんこ突っ込む方」と強い立場にある。

 受けとは……
 「押しに弱い」「恥ずかしがりやで赤面しがち」「セックスを拒否する(*嫌いではない)」「自覚なしに相手を誘う」「取り乱す」「状況に振り回される」「ちんこ突っ込まれる方」と弱い立場にある。

 この二極がBLであり、聖書に書いてあってもおかしくないくらいの正論だと思っていました。
神はおっしゃられた。攻めが「誘ってきたお前が悪いんだっ……!」と言ったとき、受けは押し倒されるであろう(ヤオイ伝801章より)。

 MANHUNT1話は自分でもよくわからない勢いだけで書いたものですので(前回参照)、次の話はきっちり受け攻め書き分けよう! と意気込んだものの、出来上がったのは何か違うものでした。

受けと攻めの両面を持つキャラクター

 『聖戦士と失楽園』に出した鹿澄《カスミ》というキャラは「攻めを翻弄する」「自覚ありで相手を誘う」「いつも余裕で取り乱すことがない」「セックスが上手い」「状況をコントロールする立場にある」「ちんこ突っ込まれる方」と、受け攻めの要素が混在した存在となっています。

 本編を読んでもらえばわかりますが「禁欲を強いられた男だらけの宗教団体に放り込まれた美少年」という立場で、ノンケを垂らし込み破滅させる悪女的な役どころですから、書いているうちに自然と女性的存在になったんです。

 受けでありながら攻めを翻弄するのってアリなのか……? と思いネットで調べてみたところ、世ではそういったキャラは「誘い受け」「襲い受け」というジャンルでくくられていたのです!!

 つまり受け攻めとひと口に言ってもその中間に「受けよりの攻め」「攻めよりの受け」「ほぼ受けだけど若干攻め的な部分あり」「ほとんど攻めだけどある部分だけは受け」といった広大なグレーゾーンがあり、一概に二分できるわけではなかったのです。

 何と!! これは知らんかった!! 全然知らんまま書いてた!!
わたしの腐知識が大いにアップデートされた気分です。

受け攻めは永遠のテーマ

 受けと攻めについてはいつでもどこでも議論されているので、おそらく腐女子にとって永遠のテーマなのでしょう。
もっともっと自由でいいんですよね、これ。
受けだから、攻めだから……みたいな固定観念を持たず、いろいろなキャラクターを創っていきたいと思います。

 ちなみにわたしが一番気に入ったのは「小悪魔受け」という言葉です。
小悪魔受け! すっごいイイ……鹿澄にピッタリなので使わせてもらいます。

(小膳)

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