「特許が読める」ようになりたい投資家の方へオススメしている3冊の本
昨年から、不定期ではありますが、投資家の方向けの特許セミナーを開催しています。
以前もどこかで書きましたが、多くの企業様で、知財部の方が一通りの知財教育はされているはずですが、皆さま、
「特許は難しい」
「特許は読めない、読まない」
と、おっしゃいます。知財教育を、仕事の一つとしている身としては、なんとも複雑な気分ですが、改めて、投資に絡めてお話すると、皆さん以外に前向きに捉えていただけるようで、驚きます。
「仕事では絶対読みたくないけど、投資なら読む!」
と断言された方も・・・(泣)
特許の読み方と言うと
「公報の、ここに、こういうコトが書いてある」
「そもそも、公開公報と登録公報は・・・」
と始まってしまうのですが、それ以前に
「なんで(Why)」
「どのように(How)」
出すのか、という
「戦略論」
から入ってもらうほうが、だんぜん面白いかなと思ってます。
最近は、投資家の方には、以下三冊の参考書籍を推奨しています。
●マイクロソフトを変革した知財戦略
IBMは、巧みな知財戦略で一目置かれる存在です。そのIBMに知財で叩きのめされたマイクロソフトは、IBMの知財のキーマンを引き抜いて(?)、知財活動のテコ入れをします。
その経緯を書いた本です。
知財に力を入れ始めた企業が何を考えるか、が分かれば、今調べている企業が、知財に本気かどうか、理解できるようになります。
弊社の講座では、キヤノンの知財戦略を取りあげています。いくつか、知財に定評がある企業の、知財に関する歴史を知っておくと、特許の読み方は大きく変わります。
●特許価値戦略―特許マネジメントの真価を問う
知財業界の人もあまり読まない、マニアックな本ですが、「強い特許」「価値ある特許」がどういうものか、考え方を知るには最も良い本だと思っています。
弊社の講座には、ズバリ「強い特許の作り方」と題したものがあります。社内教育メニューで取り入れておられるところもあると思います、是非ご活用ください。
●21世紀の挑戦者 クアルコムの野望
圧倒的な技術力と大量の特許、および、知財戦略の一つである「標準化」を駆使して、市場を独占し続けているクアルコムの戦略を知ることは、通信やITだけでなく、多くの業界において出現している「プラットフォーマー」が取る知財戦略を理解する上で、欠かせません。
私も、論文にしています。
●最後に
そんなこといっても、専門用語ばっかでつまんないよねーという方。
はい、そのとおりだと思います(笑
私の場合、
「エジソンの、特許へのこだわり」
を知ってから、読み方が変わりました。
そのあたりを解説したのが、以下メール講座です(無料です)。
登録して、毎日2-3分、読み流してみてください。
少し、見方が変わると思いますよー。
楠浦 拝