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コロナに対して経営者はどうあるべきか
今世界中でコロナウイルスがものすごく猛威を振るっていますが、
このときに経営者というのはどういう行動をするのが良いかということについてお話したいと思います。
今コロナの影響でいろんなイベントが中止になっています。
私自身も1000人以上の申し込みがあったシンポジウムもキャンセルせざるを得なくて、開催するか悩んだ結果開催しませんでした。
このときに、渋沢栄一さんの教えの中にある’’公に尽くす’’という考え方「道理が通っていて、そして社会の利益にもなって、それが個人の利益に繋がる」
これがベストだと思ったことをシェアしたいと思います。
先日コロナウイルスの影響でマスクの値段が高騰した際、マスクを他の商品と抱き合わせでセット売りにしていたお店があり、炎上したということがありました。
商売人としては絶対間違っていないし、短期的視点で見たときには素晴らしいアイデアですよね。
なぜなら人が必ず欲しいと思っているものを、必要ないものというか、ついで買いのようなものと合わせるという、手法としては良いのですが……。
例えば昔、芋焼酎の魔王というお酒がすごく流行って高額で売られていたときに、魔王と抱き合わせで無名な商品を入れて全部で8000円という売り方をしているところがあったのですが、そういうものは批判されないわけですよね。
ですからセットで抱き合わせにして売ったからと言って別に批判されるということはなかったのですが、今回のコロナの時に関しては、どうしても批判になりました。
その理由としては、経営していると利益を出すことはとても重要なのですが、社会の利益・公の利益に対して個人の利益のみを追求したということでかなり批判されたということです。
このときに重要なのが視点です。時間軸の視点なのですが、今日明日今月という視点で考えたときにはメリットがある行為なのですが、1年2年3年先、5年10年先を考えたときに、どういう影響が残るかを考えると、今の自分を律するためのアイデアにもなりますよね。
例えばAmazonやメルカリなどに転売するビジネスをされている方たちというのは、一般的なビジネスといいますか、私達がやってるような名前や顔、身分を世の中に出してやっているビジネスに比べて短期的に利益を追求してもそんなにネガティブな影響がありません。ですが今回、例えばマスクを製造している会社さんが、こんな状況でマスクが高騰しているから値段を上げると言って値段を10倍にして売ったとしたら、一時的には売り上げがドカーンと上がるかもしれないですが、将来コロナが落ち着いたときに、あそこのマスクは絶対買わないと言われそうですよね。
なぜなら公が大変なときに、そこで利益を持っていくというのはやはり世間の印象や長期間で見たときに、あそこの会社ってどうなの?という感じになります。
これに関しては、個人の利益と公社会の利益という視点で見たときにはどうなのか。また短期の利益と長期の利益で見たときにはどうなのかという視点で今自分が何をすべきかというところを考えていくと、すごく良いのではないかなと私は考えています。
僕はいろんな物事を考えるときの基準にしているのが、渋沢栄一さんの公に尽くすという考え方です。
公に尽くすというのは、例えば起業家や実業家、経営者は社会からたくさんお金や助力をいただいてるのだから、そのいただいてるお金をより良い形にして社会に還元する責任があるということを言っていて、
僕もこれを聞いたときに「何のためにお金を稼いでいるのか」そして「そのお金を社会に対してどう使うべきなのか」というのは一つの大きな指針ができたので、僕の中で心情が常にあるのが「公に尽くす」という考え方ですね。
公に尽くすというのは本当に簡単なことではないですし、短期的視点で見れば少し意味がないように思えるかもしれません。
ですが長期的視点で見たときに、ビジネスというのは信用コストですので、この公に尽くすという在り方が必ず私達の信用に繋がり、長期的な価値を見出してくれるというふうに考えています。
今日お話しをしたかったのは、このコロナのような災害が起こったときに、私たち経営者がどういう立ち位置で、どういう在り方でいろんな判断や決断をしていかなければならないのかということです。
社会がものすごく大変なときに個人の利益を追求するということは、短期的な稼ぎで終わってしまいます。
そうではなく、社会の公益を第一に考えたときに今私たちがどうすべきか。それは無償で何でもかんでもするということではなく、社会の利益を優先して考えて社会に尽くしていく・公に尽くしていくという姿勢が中長期的には、あなたの事業を反映させる。あなたの人間性や信用を大きく拡大させる。そんな非常に大きな機会になるはずですので、これが一つの決断の参考になればなと思います。
読んでいただきありがとうございます。
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