歌えなくても聴けなくても
1人で住むにはデカすぎる家で今日も夜飯を食っている。秋が来たので、豚肉とほうれん草、それに豆腐や水餃子なんかを煮込んで鍋にした。常夜鍋というらしい。毎晩食べても飽きないのが由来らしいが、正直2日で飽きる。でも美味しい。名前も素敵だ。
一週間前に会社でいきなり風邪で倒れて救急車に運ばれて以来、体調は回復したものの原因不明の咳が止まらない。会社の金でPCR検査を受けたが陰性だった。この風邪自体、どうやら半年前にかかったコロナの後遺症みたいだ。
肺が死んでいるので、鼻歌のひとつも歌えやしない。ぜーぜー言いながら大好きな時速36kmの歌詞を呟くのが精いっぱいだ。こんな調子で冬を乗り越えられるのだろうか。
暗い気持ちになると良くないので、ご飯を食べてからスタバへ寄って本を読むことにした。チャイティーとエスプレッソが両方飲みたい気分になって、店員さんに恐る恐る「アイスのチャイティーにエスプレッソのショット追加とかできますか、?」と聞いてみたところ、店員のおばちゃんが「お、通だねえ」と言ってくれた。飲んでみたらチャイでもエスプレッソでもない謎のドリンクになってたけど、まあそれなりに美味しかったので気分も良かった。
文庫本を半分ぐらいまで読み進めて、音楽が聴きたくなってイヤホンを探したけど、家に充電したまま忘れてしまっていた。あちゃ、と思って、文庫本に目を戻したけど、なんだかモヤモヤしてしまい、結局ノートに自分の好きな歌詞を書いてみることにした。僕は音楽を通じて伝わる言葉が好きで邦楽を聴いているので、こういう天声人語を写すおばあちゃんみたいな楽しみ方もできてしまうのだ。歌えなくても聴けなくても、音楽は僕の味方でいてくれる。
歌詞を書き殴って自分の中のモヤモヤをぶん殴って、あとはぐっすり眠って朝を迎えよう。焦るほど若くはないし、絶望するほど年老いてもいないのだから。
文章を書く仕事をしていると、こうやって何も考えずに自分の好きなことを書く時間が案外楽しかったりする。そういうnoteでした。じゃんもーん。
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