憧れの空間
このイラストのような空間が欲しい
きちんと片付いているわけではないが
乱雑でもない
それなりに統一された
知的な空間
それは
今の私には
持つことのできない贅沢
毎日、薬をチェックし
記録帳に体温だの血圧だの体重だの
記録する
几帳面に
整理整頓しないと
一日で訳が分からないことになるのだ
間違って多く飲んだら大変なことになる(らしい)薬の袋に
「朝飲んだ・夜飲んだ」と書き
病院提出用の記録にも
チエックを入れる
部屋の掃除 食器棚の整理整頓
やることは途切れない
素敵な私だけの空間に
浸っているわけにはいかない
でも私はあきらめない
いつの日か
そう遠くない日に
こんな素敵な空間を作ってみせる
こんな空間で
新川和江の詩集を開き
朗読する
そして不遜にも思う
私は詩の朗読が巧いと
そんな仕事が向いていると
不遜にも私は思う
終わり