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あまりに大きな立派な梨、そのまま食べてしまうのはもったいない。
まず写真を一枚。

それから剥いて、手に取り、ベランダへ。

しみじみ梨を眺める。
ここまで育てるには
どれほど人手と労力が
かかったのか
私はお金を出して買い、食べるだけ。

でも、買うことも「梨育成」に対する立派な貢献。
それなりの私の努力の結果。
努力して得たお金を出すのだから。

お店の特等席にデンと座って、私を見下ろしていた梨。
今どきは一個、5~600円はする。

あらゆる果物がものすごく見栄えが良くなり、
その分、値段も高くなった。

私が子供のころは小さな「桜島ミカン」か
その辺に育ったキンカンぐらいしか
気軽に食べられるものはなかったような気がする。
桜島ミカンは噴火の灰を被って見栄えは悪かったが、
とても甘かった。
キンカンは酸っぱかったが、
大騒ぎしながら、自分たちで、捥いで、
食べるのは楽しかった。

剥いた梨を手にベランダに。
曙の東の空はほのかに明るい。

元旦にまず梨を食ふ平和なり(長谷川)
元旦や昨日と何がどう違う梨とて同じ味がするのに(長谷川)
                       終わり





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