能登演劇堂
これまで「来たくなる魅力」を創出し、「広域的、滞在型誘客」が出来る力量を高めるため、数年おきに 長期公演を開催し、能登演劇堂の周知と能登への誘客に努めてきた。策定した構想の中で「能登での感動 的な演劇との出会い」を主題に、長期公演の開催を検討していたところ、能登半島地震が発生し、各地に 甚大な被害をもたらし、災害復旧とともに風評を払拭する「がんばっています能登」のキャンペーンに石 川県、能登地域の各市町が立ち上がった。このときに、「演劇と旅を愛する人々を能登へ」を掲げてきた能 登演劇堂が、一翼を担えるのではないかと考え、能登演劇堂名誉館長の無名塾・仲代達矢氏と話し合い能登へ人を呼ぶ大型公演を開催することの同意を得て、ロングラン公演を開催することになった。
事業内容(目的・目標・方策)
全国からの動員を目標とする中、「能登でしかやらない」と いう画期的な提案もいただき、演劇文化の発信にも弾みがつい てきた。演目にはシェイクスピアの四大悲劇の一つ「マクベス」 を選び、能登演劇堂舞台の大扉が開くと数頭の本物の馬、地元 の市民や高等学校演劇科の生徒をはじめとした数十人のエキス トラも登場するといった能登演劇堂でしかできない、演劇の常 識を超えた豪快な演出が期待されている。 新七尾市となって初めてのロングラン公演は体制が異なるが過去の実績で行ってきた方法の中で利用 できるものは利用し、また新たな施策を取り入れながら成功を目指す。
施策の開始前に想定した事業効果 公演期間約 2 ヶ月、50 回上演は地方劇場では例が少なく、能登元気宣言運動に七尾市ぐるみで参加し、 演劇文化を七尾の観光拠点として「広域的、滞在型誘客」の場をつくると同時に長期公演の成功は「演 第 4 回能登演劇堂 ロングラン公演 は、七尾市 劇文化のブランド化」に繋がることを期待する。 同時に、市民にエキストラやボランティアに参加を促すことで協働によるまちづくりを推進する。
導入にあたり工夫・苦労した点、課題、対処法などこれまで開催してきた能登演劇堂ロングラン公演は、全国巡業も行ってきたが、4 回目となる今 回のロングラン公演は 50 回公演とし、これまでの 30 回公演を大幅に上回るものであり、あわせて、全国でも能登演劇堂だけの限定公演とするといった、これまでにないスケールとなる。
新七尾市となり人口 6 万人のまちで、32,000 人を集客するのは能登演劇堂の座席数約 650 席とい うことを考えると「冒険だ」と言われる中で石川県、能登地域の全面的な支援をいただいた。 5 現在の成果・実績、今後の展開など 全国から 32,000 人の動員を目指して県内はもとより全国的な誘客活動を行った。
能登限定公演 ということと、演劇の常識を超えた演出を用意していることを PR し続けたことで、開幕 100 日を 前にして予約数も目標の 90%を超え、その後も順調に予約があり、キャンセル待ちになる程の問 い合わせがあった。 今後は全国からエキストラやボランティア等の参加を募り、参加していただくことで公演を盛り 上げる。演劇を観るだけでなく参加することの素晴らしさも伝えながら、無名塾との交流を深める。さらに、2 泊以上、最長 10 日程度とした出演者の民泊募集を試み、演劇人との交流による市民参加のロングラン公演を目指す。
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