スポーツ指導の育成と強化の矛盾
いつもお世話になりありがとうございます。
指導大好き草野です!!
スポーツ業界の子ども達に置ける指導に対して最大のテーマであり、悩みでもあります。どこからが育成でどこからが強化なのか?
子ども達の成長の個人差もあります。
小学生、中学生、高校生、大学生年代のどこの年代もスポーツは成り立っています。スポーツは競技でもあり、勝負の中で色々な事を学べる時間にもなります。その試合の結果によってコーチの指導の価値が変わる事や信頼へも大きく変化する事もあると思います。
しかし、本当に育成に必要な事は出来ていないと思います。
日本はまだ本当の育成を知らない。
出来ない。
この問題は今に始まったことではなく、私が指導している間も私が生まれる前もずっと30年以上経ってもハッキリとした答えが見えていないのが現状になります。ということは指導に置けるプロフェッショナルが存在しますが、育成のプロフェッショナルが存在していないのが今の日本スポーツの大きな失敗とも言えます。
サッカー、野球、バスケにおいても育成のHPの内容や資料があまり無く、トップチームへ行く為の道というだけの場所にされています。
どのスポーツ分野でも「育成の重要性」は理解しています。
果たして本当に育成が出来ているのか?何を育成すべきなのか?を理解している指導者の方は少ないと思います。
指導者のエゴによって勝利主義や私利私欲が見える所もあります。まだまだボランティア文化のスポーツを一つでも向上させたい。と強く願っています。
育成年代にはエリートは必要ない。
育成と競技は全く違う組織になると私は考えています。小学生時代の全国大会や選抜やトライアウトの様なものは必要ないと考えています。そもそも結果や勝利に拘り、育成になっていないからです。
またプロ選手になる事を考えたときも小学生、中学生年代の結果や成績はその子の将来にあまり影響がありません。それどころかマイナスの影響の方が多いかもしれません。エリート選手は挫折を知りません。子どもの頃の体験から自分自身を変える事も出来にくい環境にあるからです。
育成年代に一番必要な事は
「ハングリー精神」を手に入れる事
向上心を持つこと挑戦すること何回失敗しても突き進む力強さが大切だと思います。
試合に勝つことは自分が熱くなれる手段として目的にしてはいけないと感じています。
育成は心。
強化は技術。
そして、育成の最終目標は
「ハングリー精神」を作ること
心に特化した内容を考える必要があると思います。私が小学生年代から中学生年代まで教えるにあたり、5つの心の階段がある思います。
①興味心
②競争心
③好奇心
④自尊心
⑤自立心
ゴールは自立です。
心の自立をする事の支援が大人の役割です。
〇興味心
興味を持つことから全てが始まります。子ども達に興味を持たせる事や持ち続けられる工夫が必要であり、動機付けが練習効率を上げる事にも繋がります。
〇競争心
興味心から競争心へ。子ども達は競争するのが大好きです。たくさんの種類の競争があるから頑張る事の大切さや悔しさを学び、強い心へ成長していくのです。
〇好奇心
競争で学んだ刺激によって、好奇心が生まれてきます。どうやったらもっと上手くなれるのかな?という様な自分で考えるチカラが養われていきます。
〇自尊心
プライドや誇りもスポーツにとって必要な事です。自らの価値を認める自己評価能力でありチームにとって自分の役割を感じる力です。この自己評価を間違えてしまうと大きな失敗になってしまいます。
〇自立心
最後は心の自立になります。自分自身で価値を確認し行動する事が大切になります。人を集められる人はブレない人であり、自立している人になります。周りがどう?お友達がどう?とか言わない様に子どもから大人へ成長していく力になります。
この5つの心の成長をさせる事が指導者にとって大切な事になります。
では、現在の指導者の中で「心の指導」が出来る人は何人いるか?です。
技術を教える事が出来る指導者はたくさんいます。
技術を教えるのは強化。
心を教えるのは育成。
子ども達の繊細な心を教える事が出来るようになるには「圧倒的な観察力」が必要になります。
子ども達の心の変化を感じることが指導者にとって一番必要なスキルになります。また④自尊心⑤自立の心の部分を教えれない人も多いと思います。子ども達を大人が認め、仲間が認め、自尊心を高めて周りには左右されない自立した考え方になり、ハングリー精神という最強の心の武器を手に入れる事が出来ます。
まとめ
・育成と強化は別物
・ハングリー精神を育てる
・指導者は心の観察が大切