四季折々の俳句 4
「 五月 」
まどあけて日ざしも風も五月かな
草笛を吹いてあそぶかみどりの日
晴れ空へ抱きあげにけり子供の日
老いた目に光りさしけりかしは餅
俳人としてみあげたるのぼりかな
湯気薫る珈琲ゴールデンウィーク
飛ぶ鳥もよろこんでをり五月晴れ
えがほまで清きさうめん流しかな
かみなりの遠のいてゆく静かさよ
白薔薇やこころにうかぶひと一人
*
駆けてくる姿まぶしきゆかたかな
伊予松山五色さうめんすすりけり
かすり着て涼しき余生おくりけり
生え出でてゆめかうつつか銀龍草
麦わら帽子珊瑚の島をあいしけり
すれ違ふ二つのひかりヨットかな
けふの日を焼きつくすなり大夕焼
恋びとに背をむけて食む氷菓かな
宝せきときらめく夏のまいにちよ
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