見出し画像

四季折々の俳句 4

「 五月 」

まどあけて日ざしも風も五月かな

草笛を吹いてあそぶかみどりの日

晴れ空へ抱きあげにけり子供の日

老いた目に光りさしけりかしは餅

俳人としてみあげたるのぼりかな

湯気薫る珈琲ゴールデンウィーク

飛ぶ鳥もよろこんでをり五月晴れ

えがほまで清きさうめん流しかな

かみなりの遠のいてゆく静かさよ

白薔薇やこころにうかぶひと一人

駆けてくる姿まぶしきゆかたかな

伊予松山五色さうめんすすりけり

かすり着て涼しき余生おくりけり

生え出でてゆめかうつつか銀龍草

麦わら帽子珊瑚の島をあいしけり

すれ違ふ二つのひかりヨットかな

けふの日を焼きつくすなり大夕焼

恋びとに背をむけて食む氷菓かな

宝せきときらめく夏のまいにちよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?