ひとりでできるチェコ語のメンテ🇨🇿
わたしは日本に住んでおりますし、チェコに住んでいる人に比べたらチェコ語を使わない時間が自然と多くなります。
しかし、わたしは知っています。
何年チェコに住んでいても、それだけではチェコ語をマスターすることはできないということを。
自分のものにするならぜったいに努力が必要だし、それは最初にチェコ語を習いはじめたときに、教壇で保川亜矢子先生が私たちに強く言ったことでもあります。
プラハに留学して、部屋でおいしいポテチをつまんでコフォラを飲んで、Netflixで英語とかのドラマ見て、ときどき英語の通じるレストランに行くだけ、という生活もできるのです。
しかし、それだと誰の中にもチェコ語は育ちません。
ということで、住んでいる場所をアドバンテージにするかは自分次第。
わたしが日本にいながらできるだけチェコ語に触れるために意図的にやっていることを3つ挙げてみます。
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YouTubeでチェコラジオを聴く
日本でもチェコ語に触れるのにいちばんいいのがラジオです。
そのとき話題になっているテーマの単語に触れられるし、同じニュースが何度も繰り返して読まれるので、聞き取りにもよいです。
アプリで聴いていたことのある方もいるかもしれませんが、いまはYouTubeでスタジオのライブカメラの映像付きで、リアルタイムのラジオ放送が聞けます。
スタジオのDJさんがおやつを食べたり、スマホで何か調べてたり、自撮りしてたりするのもときどき見られて興味深いですし、BGMがわりだと思えるので聞き取れなくてもストレスにならず、聞き流せるのがいいですよね。
考えようによっては、チェコ語リスニングマラソンです。
もちろん、ポッドキャストなどもいいと思います。わたしもポッドキャストをいくつか聴いています。
でも、わたしは決まった時間にニュースが流れたりする時計がわりのところが好きなので、ラジオが一番好きかもしれません。
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妄想チェコ会話
これはわたしが中学生のころ、片道30分以上かかる徒歩通学のときにときどき英語でやっていたことです。効き目あるんですよね。
会いたい人を目の前にしたと想像して、その人と会話できるとしたら何を聞こうか、何を話そうか、相手はなんと言ってくるだろうか、を実際に口に出して演じてみる、というものです。
いわゆるロールプレイングのひとつ、と言えるでしょう。
普通の声量が出せればベストですが、マスクの中でもいいし、小声でもいいし、頭の中で言ってみるだけでも役立つと思います。
「わたしは日本から来ました。チェコ語は○年勉強していて」
(なぜチェコ語を?ってぜったい聞かれるだろうな)
「なぜかというと、小学校のころにチェコ人のテニス選手が好きだったのです」
(あなたはテニスをしますか、って聞かれることあるかもしんないな)
「わたしは会社の同僚とテニスをすることがかつてありましたが、いまは一緒にテニスをする相手がいません、ハハハ」
(この人はテニスとかスポーツするかきいてみよう)
「あなたはテニスをしますか、何かスポーツしますか」
…てな具合で。
わたしの場合、話す相手が実際にはいないので緊張しないため、意外とスラスラ出てきて、うまくできればこれだけできるのかと自信がつきます。
言いたいけど言えないこと、考えても出てこないことを後で調べたり、その場でスマホで確認することもできます。
妄想なので誰にも迷惑をかけないし、ちょっときどったキャラで話してみようといろんなバージョンをやってみたり、相手のあいづちを待たずに好きなだけ長く話すこともできます。
なにより「そういう会話をする日が来るかも」っていう夢を叶える作業をしているような感覚もたまりません。
後でアスリートの練習の一種で似たようなことをやってるのを知りました。
妄想ではなく、イメージトレーニングだと思うと恥ずかしくなくなりますでしょうか。
もっと意識的にやりたい方は、録音などして聞き直してみるのもおすすめです。
ひとりでそんなの恥ずかしい、と思う人もいるかもしれませんが、ひとりの時にやるからいいのです。
相手が何を言うだろうか、と考えてみるのは、実際のコミュニケーションでも非常に役立ちます。外国語に限らず日本語でもそうだと思います。
「会話が続かない」という悩みを持っている方も、こういうロールプレイをたくさんすることでふさわしい話の切り口やお返事ができるようになります。
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チェコ語の文章を転写
文字を書くことが減った昨今ですが、わたしはできるだけ手書きでチェコ語を書く回数を減らさないようにしています。
だって、チェコの子どもも落書きとかノートとったり手紙書いたりしながらチェコ語を覚えていったはずで、彼らと同じくらいわたしも手書きの経験を積むことがチェコ語ネイティブへと近づく一つのルートだと思うからです。
最初からスマホとかパソコンで入力、ってことはないと思うんですよ。
わたしもチェコ語を習ってずいぶん経ちますが、チェコ人ネイティブが生涯に書いた文字の数にはまだ及ばないんではないかなと思っています。
最近は時間ができたら、チェコ語のニュースを見つけて、嫌にならない程度に2~3段落ぐらい書き写してみます。
家に大量に余っているノートを順に使っています。
写経のような効果もあるのか、書いてるときは心が穏やかになります。
書いてみて、わからない単語があったときは、やっぱり気になるので、書き写してから意味を書き添えたり、例文を辞書で探したり、別途単語カードに書いたりします。
ちなみに、単語カードは机の片隅に置いておき、ときどき「どうにも覚えられないんだよな」という単語を使った例文をニュースなどで探して書いています。
チェコに行く飛行機などWi-Fiの使えない移動でよくめくっています。
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コロナ禍で外出自粛になった期間は、こういうチェコ語メンテナンスに充てる時間がたくさんあって、個人的には理想に近い生活でした。
あまりによすぎて、数年の通勤生活を経て、いまはまた在宅でできる仕事に切り替えたほどです…。
みなさんにも、日常の楽しい小さな努力って、ありますか?