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京都で好きなコーヒーを飲んでから消えようと思った-バイクで日本一周した方をみて-

Twitterにて先日、ADHDの診断書と共にバイクで日本一周の旅を自ら絶った方の投稿を見ました。
それは先月の私の行動に似ていて、すぐに記憶が蘇って何とも言えない気持ちになりました。
自分の気持ちに整理がついたのでnoteにまとめます。

センシティブな内容が含まれるので、読まれる方はご自身のご判断にお任せします。このnoteの内容は自殺を幇助する意図では書いていません。私個人の思うことです。
一部内容を改変しています。

知人にもらった切符

知人から余らせた切符をもらったのでどこかに行こうと思いました。
ちょうど、うつ病から双極性障害に診断が変わって数ヶ月の頃でした。

ふと、頭に浮かんだのが京都でした。
鈍行電車に乗り、何時間も何時間もかけ京都に向かいました。

京都の宿に着いたのは雨の降る夜で
薄暗い狭い部屋の中でお酒を飲みました。



京都で好きなコーヒーを飲んでから消えようと思った

次の日、昼になってもなかなか起き上がれませんでした。
行きの長い電車でも思いましたが、
この好きな京都で
行きつけの好きなコーヒーを飲んだら
生きるのに区切りをつけようと思いました。

命を経つ前にあの、落ち着いた空間で
ほろ苦い香りのコーヒーを飲んで
心置きなく行けたらなあ。

ベッドで何回もぼんやりと思いました。

死に方は具体的には考えられませんでした。
頭が思うように働かなかったので。



ベッドから起き上がれなくて

その日は本当に元気がなくて
化粧をする気にもなれませんでした。

せっかく宿も借りて京都に来たというのに
何も観光できず
日が落ちた後、力を奮い立たせて
最低限の化粧をして
散歩の途中に見つけた居酒屋でお酒を飲み
また寝ました。



京都で好きなコーヒーを飲みに行けなかった

次の日も元気がなく
観光なんてしていないのに
観光地にいることが疲れて
帰りたくなりました。

京都の好きなコーヒーは今日は定休日でした。
明日行こうと思いましたが
疲れてしまって帰りたくなりました。
結局
宿の近くのカフェでランチを食べて
一泊分残して自宅に帰ってしまいました。



無慈悲かもしれないけれど

帰った後切符をくれた知人に
京都で好きなコーヒーを飲んでから消えようと思ったこと
飲みに行く元気がなく早々帰ってきてしまったこと
を淡々とLINEで伝えました。

知人は「気づけなくてごめんね」と言っていましたが、
鉛のように疲れていた私には何も届きませんでした。

私は
もし京都で好きなコーヒーが営業日で飲みに行けていたら
飲みに行く元気があったら
消える手段を選んでいたと思います。
選んでいないのは飲みに行く元気がなかったからです。

数日後の通院日に病院に向かう電車で
京都で好きなコーヒーを飲んでから消えようと思ったことを
先生に伝えようと考えましたが
今更になって何故か泣きそうになってしまったので
伝えることを辞めました。



バイクの青年

そんな出来事があってから、ちょっと過ぎた頃
Twitterでバイクで日本一周をした青年が自殺した投稿を目にしたので
すごく言葉にできない気持ちが頭の中を駆け巡りました。

その青年の最後の投稿のリプ欄や引用は私にとっては地獄のようで
もうそれを目にしなくていい青年を想うと
ホッとします。
もう悩まなくていいのです。

「生きていれば良いことあるよ」みたいな言葉を投げつけられているのを見るたびに
自分に向けられている言葉ではないのに
何故か喉の奥が締め付けられるのでした。


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