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ようやく取れた有給で『オットーという男』を観た話。

こんばんは、胡桃澪です。
ずっと放置していたnoteですが、文章を書く修行の一環としてこれからは映画の感想等Twitterの140字じゃまとめられなそうな話は此方に書かせて頂きます。

第一回目はようやく取れた有給で観た映画の話を。

元々木曜日に有給を取るつもりが、仕事が逼迫しており泣く泣く有給を断念したところ……実は休日出勤の代休につき必須な有給だったと判明。慌てて遅くまで残り、翌日の金曜日に有給を頂く事に。

タワレコでSnowManのCDを買い、アニメイトで東リベのグッズを買い、よしもとですゑひろがりずのグッズを買うというヲタ活をした後は映画を観る事に。

ただ、その後続々と問題が発生。
観たかった映画を観るには渋谷から日比谷の映画館へ移動する必要があり、乗り換えが少ない銀座に向かう事に。慌てて向かうも銀座線の駅まで迷い、銀座駅に着くも映画館が日比谷寄りな為出口までダッシュ。

私が行きたかった映画館はTOHOシネマズシャンテ!!

だけど、私は誤ってTOHOシネマズ日比谷に……。
映画のチケット発券機に観たかった映画の名前は無く、売り切れた⁉︎等思い……もう一度開きっぱなしだった映画館のサイトを開いて映画館を誤っていたと判明。

皆さんも日比谷で映画を観る際はご注意。
TOHOシネマズシャンテはTOHOシネマズ日比谷からすぐだった為、慌てて映画を予約し再びダッシュで映画館へ。

やたら長い映画館の予告に初めて感謝しながらトイレに行き、飲み物を買い無事に席へ着席。

トラブル重なり、諦めかけたけど……そこまでして観に行って本当に良かったと思えたその映画の名は

『オットーという男』

Yahoo映画で星の数が4.5で注目度ランキングも2位だったので、観てみる事に。

トムハンクスの映画は中学生くらいの時にDVDを借りて観た『ターミナル』以来。

内容はオットー・アンダーソンという妻を失った老人の男性の人生を描いた話だった。常に妻を失った悲しみが付き纏い、オットーがロープをホームセンターで購入するという所から話が始まり、軽くあらすじだけ予め見ていた私は彼がロープを何に使うかすぐに察しがついた。

しかし、アメリカのホームセンターだとロープを自ら必要な分だけ客が切ってレジでサイズを測って貰って金額が確定するという形には驚いた。

さて、オットーという男性についてだが。
最初の印象はとにかく厄介で近所にいて欲しくない住人というものだった。

というのもホームセンターのスタッフの親切な対応にも悪態をつき、オットーの為の退職祝いパーティーが開かれた際も嫌味を言い残すだけ言い残してパーティーは参加せず、仕事を辞めた後は自身の暮らす住宅街の見回りをし、ルールを守らない住人達に文句を言って歩き、挨拶をしてくる住人にすら無視をするような人間だからだ。常に不機嫌な顔をしているオットーは他者を一切寄せ付けない。

そんな彼が冒頭で購入したロープを使用する時が来る。電気やガスを解約し、彼が覚悟を決めた時だった。

メキシコ人のマリソルとその家族が引っ越してきて、引っ越して早々トラブルを起こした。

そのトラブルを見兼ねたオットーはロープを使うのをやめ、マリソル達一家を助ける事に。

そこから一切他人と関わりたくなかったオットーにマリソル一家との関わりが出来てしまったというのが大まかなストーリーだ。

メキシコ人の性格なのかどうかは分からないが、マリソル一家は他の近隣住民とは違いオットーに怖気付かない。手料理を渡したり、子供の世話を頼んだり、物を借りにきたり。

まさに振り回されていくオットー。

トムハンクスも言っていたが、マリソル達とのシーンでオットーは何だかんだで世話を焼いたり手料理を美味いと言ったりしている為……マリソル達が現れてからはただの嫌な老人ではないと分かっていく。

そして合間に挟まる若きオットーと妻の馴れ初めの回想シーンがよりオットーが元々は嫌な人ではない事を裏付ける。

若きオットー役がトムハンクスの息子で今作が俳優デビューというのは衝撃的だった。彼自身は普段は裏方で今回は縁あっての出演というニュアンスの言い方をしていたが、また演技を見たいと思った。

回想シーンと現在のオットーの話を交互に見せる事でよりオットーの抱える切なさが鮮明になっていく。

不思議だったのはオットーが死のうとする度、必ず何らかの形で邪魔が入る事。

そして、住宅街に住み着く野良猫が猫嫌いだと話すオットーにだけやたら懐く事。

自殺をまるで亡き妻が止めているのではないかと捉えられる。

そしてオットーの側に気づいたら居る野良猫も亡き妻の生まれ変わりなのではないかという描写が度々あった。

これ以上書くとネタバレになるので控えるが、道に迷ったり映画館を間違えたりしてトラブルが続き一瞬観るのを諦めかけたが、諦めなかった自分を褒めたい。

それだけ素晴らしい映画だったし、米国での公開も2023年だったからこないだのアカデミー賞に名前が無かった。

つまり来年の作品賞と主演男優賞に是非とも入って欲しいと思う。

トムハンクスのヒット作公開当初は子供だった為、先程話した通り『ターミナル』以来のトムハンクスだった。

大人になった今は過去のトムハンクス作品もこれから観て行きたいと思えた作品だった。

今作の監督は『プーと大人になった僕』の監督であの映画も社畜気質の私に刺さったなとふと思い出した。有給を取るのは必要な事とプーも言ってたのに今の会社に入ってから個人的理由で有給を取るのに3年もかかってしまった。また観なければ……。

今作は他者との繋がりがいかに大事か教えてくれる作品だった。

ラストはぼろぼろ泣いた。
最後はオットーが大好きになるなんて聞いてない!

DVDを買わないと。



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