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映画「最強のふたり」

人間関係に悩む昨今だからこそ胸に響く映画。
人としての温かさを感じさせてくれるストーリーです。

あらすじ

パラグライダーの事故で首から下が麻痺してしまった富豪の男と、介護役として男に雇われた刑務所を出たばかりの黒人青年の交流を、笑いと涙を交えて描く実話がもとのドラマ。まったく共通点のない2人は衝突しあいながらも、やがて互いを受け入れ、友情を育んでいく。
※あらすじは映画.comから引用しました。


ホームページがなかったのでyoutubeの予告動画を貼っておきます。

ちなみに実話を元にした作品です。

感想

ずっとマイリストに入っていてじっくり見たいがために放置されていた作品です。
見終わった今ではもっと気楽に早く見ておけばよかったと思いました。

先に言っておきますが、心情に訴えかけてくる話ってどこか重たいような手をつけにくいような感じがありますが、この作品は大きなカテゴリーではコメディーになるので、丁寧に見たいとか時間のある時に噛み締めて見たいとか要りません。
気楽に息抜き程度に見た方が楽しめると思います。

そんな感じで見ても、心温まる作品です。

まず、ざっくりネタバレにならない程度にキャラクターのことを説明します。

ドリスは、あらすじの黒人青年ですね。
好きな音楽はノリのいいダンスミュージックでタバコやマリファナなどの薬物にも手を出している。人生で楽しみに生きがいを置いているような人です。

フィリップは、頸髄麻痺している富豪です。
いわゆる金持ちのボンボンです。好きなものはクラシックや演劇、下世話なものには触れず昔ながらの気品あふれるモノが好きな人です。家の中でも端々に高級そうなものがあり、普段の生活からも庶民的な親しみやすさとは違うものを感じます。

こんな感じで絵に描いたように生活圏の違う2人がメインになります。

前置きが長くなってしまい、感想に全然触れていないのでそろそろ触れます。
すいませんでした。

まず、一番に惹かれた要素はフィリップの富豪であるが故固く畏まっていた性格の人が気楽に自然体で生活していくようになる姿。ドリスが堅苦しいことが嫌で人間らしい喜怒哀楽を主軸に介護をしていき、介護らしい相手を敬ってしまう姿をぶち壊してくれたところが良かったです。

端的にすぎました。
伝えたいことが伝わるか不安になったので。もう少し噛み砕いて説明します。

まず、人間関係で一番居心地がいいのは好きなことを好きなように言えて笑い合える関係だと思います。
ですが、介護となるとどうしても対象が年上であったり自分より不自由な方ということなのか敬う姿勢になりがちです。そういうのをドリスは低俗ゆえに畏まることなくフィリップに冗談だったり馬鹿にしたり悪態をつきながら接していたので、そういう概念を打ち消してくれるようなところが見ていて心地よかったです。

堅苦しい礼儀や作法など昔ながらを大事にしていたフィリップですが、ドリスの馬鹿にしたりする不躾な態度に対して、徐々に堅苦しさが解れ冗談が通じるようになり次第に打ち解けて本音で喋り笑い合う仲になっていきます。

フィリップのこの姿を見たことで、初めに持っていた堅苦しくて縛られていた故に生き生きしてないような印象が生き生きと楽しそうな姿へと変わっていくのが良かったです。

序盤に出てきた、「縛られるのが趣味」っていうセリフのはここにかけているのかも知れないですね。書いていて、ふと思いました。

この辺りが、前半で感じたことです。
後半では同じ感じは続いてはいくんですが、少し話題が変わります。

詳しくは書きませんが、ドリスの素性だったりが関係します。
後半では前半の解釈があったからこそ響くものがありました。
ドリスも元々は柄の悪い人でしたが、介護を通してフィリップと一緒に生活をするうちに芸術や考え方など今まで知らない文化を知っていきます。
それがあって元の冗談など言って今を楽しむ性格だったものが、愛情だったりの人間味が増していきます。
簡単に言えばすごく良い人になります。

元々ドリスはコミュ力の高い性格なので、良い人になってもそれは変わりなく周りに人も影響され変わっていきます。
だから、後半ではより人間味のある生き生きした姿が多くみれて心があたたまり楽しかったです。

余談ですが、黒人のイメージは明るいってのが根本的にあるような気がしてどちらかというと陰気質な日本人としては羨ましい限りです。

文字数が多くなりましたが、感想は以上です。

最後に、見た後で知ったんですがリメイク作品としてアメリカで映画作っています。多少賛否両論ありますが、アメリカらしい笑いだったりの要素があるようなので時間ある時に見てみたいと思います。

まとめ

黒人だったり障害者だったり、裕福、貧困などいろんな要素が入った映画です。
ですが、多種多様入り混じっても人間という根本的なところでは誰もが一緒です。
人として生きる上で、畏まったり恐れたり悩んで立ち止まることは必要なく、本音を笑いあって言い合い気持ちのいい時間や場所を共有して生きることが幸せなんだと思いました。

人間的な幸せを見せてくれる映画です。良作でした。

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