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先生も生徒も初めての吹奏楽部

みなさんこんにちは。
今回は「#部活の思い出」をテーマに書いてみようと思います。
私は第二次ベビーブームの世代です(年齢がばれる)。
小学三年生の時、巨大な団地が新興住宅地に建ったところに引っ越し、発足したばかりの小学校に転校することになりました。
初めての転校は私にとっては超巨大イベントで、テレビドラマで見る、『黒板に名前を書いてもらって挨拶する』のを胸をときめかせて楽しみにしていました。
しかし、担任の先生は私を見るなり、「えー、また来たのぉ?」といったのです。先生に悪気はなかったのだと思いますが、ちょっとショックだったを覚えています。

その先生は音楽を得意とする二十代後半の女性教師で、おそらく彼女の夢だったのでしょう、この生まれて間もない小学校で吹奏楽部を作ることにしたのです。
しかし小学校にはまだ金管楽器はなく、あるのはピアニカ、アコーディオンなどいわゆる合奏楽器だけでした。
何を思ったのか、先生はそれらの楽器で『白鳥の湖 第二幕 情景』を演奏することに決めたのです。
ちなみに私は、縦笛(リコーダー)でフルートのパートを演奏することになりました。
そして先生は無謀(?)にも、市が主催する小学校の演奏会にエントリーし、出場することになったのです。
演奏会当日、合奏楽器を抱えているのはもちろん私たちだけ、ほかの学校の生徒は金や銀に煌めく金管楽器を持っていて、子供ながらに居心地の悪い、どこか恥ずかしい気持ちを抱いたのを覚えています。
先生がこの時、どんな風に感じていたのかはわかりません。かなりの熱血先生だから、「来年は金管楽器で来てやる!」と心に誓っていたのかもしれません。

翌年度になって、学校に金管楽器が一気に導入されました。
子供の私たちは「やったー」と無邪気に喜ぶだけでしたが、その背景には、先生の並々ならぬ上層部への交渉があったのかな、と大人になった今は思います。
(画像はkohrogiさんよりお借りしました)

#部活の思い出 #エッセイ #吹奏楽部 #白鳥の湖 #甘酸っぱい思い出 #小学校部活

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