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探していた本が届く
『終電車ならとっくに行ってしまった』
フジモトマサル 著
この本の存在を知った時には、いくら探してももう手に入れることはできませんでした。
それでも読んでみたくて図書館の蔵書を検索してみるも行きつけの図書館には見当たりませんでした。でも、少し離れたところの図書館に所蔵されていることがわかったので広域の図書カードを作り借りてきて読んだのが今からちょうど2年前のことでした。
想像してた以上に読み応えのある内容で返すまでに何度も読んで堪能しました。
でも、なまじ読んでしまったものだから、ますます手に入れたくなってしまい、古本を探すことに…。
そして縁あってようやく本日お迎えできたのです。
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永久保存版の一冊となる
フジモトマサルさんの描く動物のイラストは可愛いのだけれど、どこかシュールな魅力もあります。
エッセイも深くいろんなことを考えられていて、ほ〜っ…と感心しきり。
フジモトさんが考えていることが、いつの間にか漫画になり、現実との境目が何処かわからないまま、別天地へと誘われる。
下手をすると、そこから抜け出せなくなりそう。
鳥さんの謎の言葉がすごく気になって、何だか落ち着かなくなる。
どうかこの先もずっと不穏なことが何も起こりませんようにと、ただ祈ることしかできないけれど…。
夜の散歩がしたくなったら、現実の一人の夜歩きは怖いから、この本のページをそっと開いて擬似散歩をいたしましよう。
ようやく夜が涼しくなってきたので、本を読むにはうってつけです。