【詩】ジングルベル
視線のおきばに困惑して
仕方なく、手元のタバコを見ていた
窓の外ではおかまいなしに
ジングルベルが流れている
今、目をみたら、罵ってしまう
お互いに
3度目のコーヒーが運ばれる
店内のクラシックまで
ジングルベルを奏でている
謝る、だの
謝らない、だの
許す、だの
許さない、だの
そういった事は
もはや意味を失ってしまった
さよならを
言い出す間を待って
あなたも私も
手元を見つめている
言葉を選ぶ優しさが
どちらに残っているか
決めかねている
暮れた窓の外をみながら
煙たそうに火をつけた
ひとくち、吸い込んで、はき出す
さあ、今、愛が終わる
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