【詩】夜露

昨日を許して
明日を許して
全部を許して

空に届かなかった腕が
力なく草の上へ落ちる
あきらめに似た味の小石をなめた

過ちの時代は過ぎて
静かに星が落ちるばかり
微笑んでいたわったような夢

くすぶる背中に
まだ羽根は生えず

迷子になった足が
夜露に濡れている

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