短歌 蝉の別れ
駐車場コンクリートの隙間さえ
死の床として選んだか蝉
近くには木々の根の土もあろうに
そうか一人で逝きたい蝉も
あちらこちらで くま蝉が力尽きて あるものは ひっくり返り あるものは 子どもさんに拾われていくのを 目にするようになりました。
暑さの連続に疲れも溜まりますが、蝉の見事な果て姿に 何やら我ながら勝手な見かたです。
生き物は生まれた姿と場所で 精一杯生ききり
ます。感動します。
蝉 命はつなげましたか
蝉 もしも 叶わなくとも
蝉 仲間が 果たしてくれたでしょう
蝉 あんなにたくさん仲間がいても
蝉 いま わたしの前に果てている
蝉 おまえは たった一つの命