3行日記 #197(凝視、腕を開く、パピ三郎)
六月十四日(金)、晴れ
最高気温が三十五度を超えた。
夜、近くの中華料理屋へ。顔を覚えられたようなので、そろそろ、行きつけの店とよんでもいいかもしれない。焼餃子、唐揚げ、にんにくの唐揚げ、麻婆丼、あんかけ焼きそばを食べた。全部おいしかったが、初めて食べたにんにくの唐揚げは、ふかし芋のようにほくほく甘く、唐揚げはしっかり歯ごたえも旨味もあっておいしかった。
チャックの散歩、晴れているのにガード下へ、いつもの公園をかすめて、グラウンドの横の坂道をのぼる。途中、視界が開けてグラウンドが見渡せるところにでたのだが、中央あたりに、ピンク色の光が動いている。まつりちゃんだ。私と妻が足をとめて見ていると、チャックも気づいたのか同じ方向を見ている。おじさんの光に照らされたまつりちゃんの影が見える。ボールでも投げているのか、走り回っているようだ。そして、その近くに、いっしょにじゃれあう影がもうひとつ。おそらく、先日あいさつしたりくちゃんではないだろうか。チャックはそれを知ってか知らずか、お腹を地面につけてへばりこんで、グラウンドのほうを凝視している。いっしょに遊びたいね。紐をひっぱっても動こうとしない。グラウンドを眺めるチャックは何を思うのか。帰りに神社を通って湧き水ごくごく。横の駐車所を抜けたところでおやつ。最後の坂道。最近はここで止まって動かなくなる。私が先に少し離れたところで、しゃがんで、両腕を水平にぶわぁっと開くと、チャックが駆けより、腕のなかへ飛びこんでくる。駆け抜けてタックルしてくる感じではなく、ちゃんと力加減をして優しく。また動かなくなる。結局、私と妻が交互に腕を開くこと四回、少しずつ進んで家に着いた。
パピ三郎の花が満開だ。