『鬼谷子 中国史上最強の策謀術』高橋健太郎(2020・草思社文庫)
旅先で買った文庫。
こんな紹介文を読んじゃったら、そらもう、買わずにはいられません!
鬼谷子。
初めて耳にする〇〇子である。こんな人いたのか、知らなかった!(元々全く詳しくなどないのですが(^^ゞ)
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鬼谷子の本領は「絶対安全圏から他人を動かす技術」だそう。そのための奥義が『鬼谷子』という書物に書いてある。
高橋先生によればポイントは7つ。
1.「開閉」と「陰陽」
2.「象比」と「飛カン」
3.「内ケン」
4.「シマ」
5.「ゴ合」「シギ」
6.「権」
7.「本経陰符七術」
※ 漢字が出せませんでした(^^ゞ
詳しい解説は省略しますが、私が面白いなあ~~と思ったのは最初に出てくる、「開閉」「反復」「事」。
人間の口は「存在と滅びの門」。聖人は口という門の開閉を支配することで言葉を操り大衆を動かし、正しいほうへと彼らを導くのだそう。
心のまま、ありのまま、素直に心の内を表現しろというのではありません。開閉を調整し、己の身を危うくせぬよう、うまいこと立ち回りなさい!的な・・・(解釈違ってたらゴメンなさい!)。
「反復」は、働きかけ(反)とフィードバック(復)。反復を繰り返すことによって物事をより正確に捉えよう、と。
「事」は、なすべき「事」。『鬼谷子』の技術のすべては、この自分の「事」を実現するためのものですが、一方で相手の抱える「事」というものも非常に重視する。相手の「事」が自分の「謀」(策略)と合わなければ、相手を動かすのは無理だからです。
「反復」は絶対に大切なことだし、相手の「事」をキチンと視野におさめて物事考えるのも大事。そしてこれ。口は禍のもと! 黙ること、しゃべらずにおくことを技として使う。私に一番足りないやつです。いらんことまで全部しゃべっちゃいますからネ、私・・・。
『鬼谷子』は、人を欺くための卑怯でいやらしい技術ってわけではありません。こういうことも書いてある。↓
人に説くことは、人をたすけること。
次読みたい。↓