試される大地の優しさに触れた北海道10日間の旅 / 日本最東端の町
旅の6日目。JR根室本線 花咲線の終着駅、根室に到着。
ここから日本最東端である納沙布岬へ。
前回の記事はこちら
到着する列車と接続して納沙布岬行きのバスが出ているのですが、乗りたい気持ちを抑え、まずは宿に荷物を預けに行くことに。なので一本後のバスを利用することにしました。
今回お世話になる宿は「海陽亭」さんです。
駅周辺を色々見ながら海陽亭へ歩いて行きます。
駅前では、もうすでに海が小さく見えていることに気づきます。
歩いて行くと海に向かって伸びている道がいくつもあります。根室は坂の町みたい。そして風がすごい。年間通して風が強い地域でもあります。
海風とも取れる風を受けながら根室を歩いていると、このような標識も目にします。
稚内では日本語の下に英語とロシア語が書かれた標識があったけど、ロシア語だけの標識を見たのは根室が初めて。
そして海陽亭に向かう途中にイオンとは別に、もうひとつスーパーがあります。根室に来られた時は、ぜひ寄ってみて下さい。
ここでは、北海道で有名なチョコレート『ロイズ』を取り扱っているんです。
筋子のおむすびも購入したのですが美味しかったぁ。そう言えば青森でも筋子のおむすびを食べたことを思い出しました。やっぱり東北や北海道の魚介は美味しいのですね。それをご飯と共に頬張れるおむすびは最高です。お寿司のイクラはあんまし食べないけど、おむすびの筋子は好きだな(←なんでだろう?(笑))
さらに根室の銘菓がバラ売りされていたので購入。スイーツの単品売りは、一人旅にはとても嬉しい。見つけたら必ず何か買っちゃいます。
楽しくお買い物したマルシェ デ キッチンから海陽亭は信号を渡ればすぐに見えてきます。(上記地図をもう一度見てみてね。)
この道からも海が見えて坂になっていますね。さて、荷物を預かってもらったら再び駅に戻ります。
納沙布岬行きのバス乗り場は駅のすぐ隣。観光案内所兼バス待合といったところでしょうか。
柔らかい日差しが入り込む待合ベンチでマルシェで買った、おにぎりとスイーツをいただくことにしました。
ここには小さなお土産やさんもあって、買いたい欲を掻き立てるほど魅力的なものがたくさん。買い物しすぎちゃって宅配便手配してもらいました。
思えば今回の北海道一周旅で、いちばんたくさんお土産を買ったのは、ここ根室でした。駅前のお土産屋さんに、マルシェ デ キッチン、さらにはイオンと、それぞれ取り扱ってる商品が違って3か所でお買い物。
今はネット通販もあるけど、やっぱりご当地の食べ物や名産は自分で手に取ってその土地で買いたい。それも旅の楽しみのひとつです。
そんな訳で、くろしおが選んだ根室のおすすめを紹介したいと思います。
*オランダせんべい
*はぼまい昆布醤油
*昆布うどん
*昆布
*花咲がにてっぽう汁缶詰
*オランダせんべい
素朴で優しい味がする。柔らかい食感なんだけど、ある程度しっかり噛まないとちぎれません。とにかく、くせになる味。ついつい手が伸びる美味しさで、あっという間に無くなりました。
*はぼまい昆布醤油
美味しい!絶対おすすめ。ここだけの話、このお醤油は根室イオンで少しお安く買えます。
*昆布うどん
昆布が練り込まれていて、けっこうしっかり昆布の風味が感じられます。冷やしうどんにして食べたのですが、つゆにくぐらすのがもったいなくて、(逆につゆの味がじゃまに感じました。)そのまま食べたぐらいです。
他には、蕎麦と素麺がありましたよ。でも次も、うどんを買っちゃいそう。それぐらい好みの味でした。(←うどんチョイスは関西人だからかも知れない(笑))
*昆布
稚内でも購入した昆布。稚内と根室の昆布は明らかな違いを感じました。昆布ひとつにしても、こんなに風味や食感が違うんだなぁと思い調べてみたら日本の昆布の95%は北海道で採れるのですね。
たくさんある昆布の中で2種類しか買わなかったのはちょっと悔やまれるけど、利尻昆布は香り高くて風味豊か。言葉で表現するなら料亭の味っぽく仕上げてくれます。歯舞昆布は味のアクセントに一役買ってくれる感じ。
なので、利尻昆布はシンプルな出汁料理(うどんやお吸い物、水炊きなど)が合いそう。歯舞昆布は負けない風味があるので、濃いめの出汁料理(豚汁や煮炊き料理、おでんなど)に使うとワンランク上の味に仕上げてくれます。
利尻昆布は歯ごたえがあってコリコリした食感。歯舞昆布は歯ごたえもあるけど、どちらかと言うと柔らかくトロッとした食感です。どちらもほんとうに美味しい。
実は根室の昆布は食べに行ったお寿司屋さんの大将が大阪から来てくれたのだからと、帰り際に持たせてくれたもの。こんなに美味しい昆布をサラッと渡してくれて粋な計らいに感謝です。
稚内の昆布も紹介しておきます。
*花咲がにてっぽう汁缶詰
これでもか!ってぐらいにカニの風味が詰め込まれています。そして、ちゃんと花咲ガニが殻ごとゴロゴロ入っています。あえて具材はたさずに、少し味噌を加えてスープのようにしていただくのがおすすめ。
食べる前から広がる芳醇な香りに加え、口に入れた時の深いカニの旨み。。。ひと口ひとくち、目をつむって味わうほど幸せな気持ちになりました。
北海道は食の宝庫ですね。根室イオンの店頭には地元のイオンでは絶対見かけない海の幸が並んでいて思わず写真を撮ってしまいました。
旅先でスーパーが近くにあるなら行ってみる価値あります。ぜひぜひ。
あれ?また話しがそれすぎてる。ごめんなさい。バス待合に戻らないとー。
何も無かったかのように…記事を書き進めます(苦笑)
今回の記事では納沙布岬に到達しそうにありません(汗)
最北端である稚内と最東端である根室。
昆布やロシア語、岬の名前など北海道の最果ては、似ているところがたくさんありました。
情勢のゆくえなどは厳しく張り詰めたものがあるのかもしれないけど、ここに暮らしている人達はみんな穏やかで、今ある “この場所” を大事に思い、好きと言う気持ちが伝わってきます。稚内でも根室でも聞いた 「ここはいいよー」 という言葉。発する会話でさえも似ています。
それぞれの場所に滞在する時間は短く、駆け足旅だったかもしれないけど流れるように移動したからこそ、それぞれの地域の今ある『姿』を愛する気持ちが同じであることをしっかり感じ取ることができて、私まで温かい気持ちになりました。
どんな最果てが待っていようとも、行先はもう決まっている。だから情報は一度空っぽにして、ここに住む人達のように穏やかに、ただバスが来るのを待とう。
次のバスで最東端である納沙布岬へ行きます。
一本遅らせたことによって出会える奇跡が待っていることをこの時のくろしおは、まだ何も知らずに根室の美味しいおにぎりとスイーツを相棒に静かで心地よい時間を楽しんでいたのでした。
続きはまた。
くろしお
続きの旅はこちら。
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