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「知っておきたいあの話vol.8」を終えて〜業界メディア編集者という仕事〜

隣のアノ人ってどんな仕事をしているの?という素朴な疑問から始まったこの企画。今回で無事8回目の開催も終えることができました。

当日の模様は録画をしており、
週末には録画の視聴のご案内する予定です。
参加出来なかった方やご興味のある方は暫しお待ちください。

今回も30席が満席となり、増席で45名の申し込みがありました。
毎回、お申込みを頂けて本当に嬉しいです。参加して下さって本当にありがたかったです。

前日11月25日にAnswersNewsで私のコラムが掲載された翌日の開催というのも非常に感慨深いなと思っています。


<登壇者のご紹介>
製薬業界に身を置く方ならご存知無い方は居ないのではと思うAnswersNewの編集長前田さんにご登壇頂きました。
AnswersNewは、「製薬業界で話題のニュースがよくわかる」をコンセプトに、毎日新しいコンテンツを生み出し続けている業界の代表的なメディアの1つです。

今回のイベント概要は以下のイベントサイトに詳しくありますので、ご覧になって貰えると嬉しいです!

今回の私の学び

さて、今回の最大の学びはやはり前田さんが業界メディアを運営するにあたり気を付けていらっしゃる3つの点だと思います。「公共性の担保」、「素人であることに自覚的であること」、「社会にとって存在意義がある」がその3つです。これらは他の業種や職種においても通底する大切な考え方だと思います。


黒坂のイベントメモ

ここからは私のためのメモになりますので、ご興味があればご覧ください。
(もっと凄いまとめをされているかたがいるかもしれません)

参加者の属性

今回参加された方のおおよその属性は上記のようになっています。その他の業種の方も多いのが特徴です。私もその他なんですけどね。

今回のお話のアジェンダはこんな感じです。

アジェンダ

前田さんのこれまでの経歴のご紹介から始まり、AnswersNewsの話、そして私が大切だなと思った業界メディアとして大切にしていることと続き、記事が出来るまでのパートからはQAセッションとして進めさせて貰いました。

先程書いた、前田さんが業界メディアとして大切にしている3つのこと(「公共性の担保」、「素人であることに自覚的であること」、「社会にとって存在意義がある」)を書きましたが、この中でも私がぐっときたのが、2つ目の「素人であることに自覚的であること」になります。

この点について前田さんは以下のスライドを準備してくれました。

素人であることに自覚的であること

前田さんは文系出身で、読売新聞→じほう→AnswersNewsと記者としてキャリアを積まれていて、製薬企業経験も、サイエンスを学んだこともないということに”意識的”に自覚的であるというお話をされました。
既にこの姿勢がサイエンスリテラシーが高い状態だと私は思っています。

きちんと調べる・きちんと聞く、確認すると言ったことは、読売時代に先輩から厳しく指導があった賜物だというお話が印象的でした。痛い目に合っておくと、それが教訓となってその後の仕事への姿勢に反映されるのはよくある話ではありますが、前田さんの逸話(高校野球の青森県大会で公立高校が久しぶりにベスト4に入った際の○○年振りの数値を間違えたときの話)を聞いたときには、個人的には正直胃がぎゅーってしました。

この部分は参加者の方からの質問でもあったのですが、コロナ禍でメディア各社のサイエンスリテラシーの低さが目立ったと思うのですが、そうした報道するという姿勢に掛けていた部分なのかもしれないと思いました。

講演中の質問内容(抜粋)

  • 記事を書くに当たり見ているニュースソースは?

  • どうやって記事を書くネタを決めていますか?

  • 製薬業界と他業界のメディアとの違いはありますか?

  • テーマを深堀りした記事を1本書くのにかかる時間は?

  • (特にコロナ関連の報道で)海外大手メディアと国内大手メディアのサイエンスリテラシーの格差が浮き彫りになったのではと思います。医薬業界メディアとして現状をどのように捉えてますでしょうか?また、国内メディアの質を底上げするためには何が必要でしょうか?

  • 今AnswerNews読者さんの興味関心が高まってきているな、というジャンルや傾向はありますか?

  • COVIDで、業界を問わずDigital化が一気に加速しましたが、メディアとして特に変化を感じた印象の強いことは何でしょうか?

  • 取材などをしても、なかなか理解が及ばないことに対して、どのように理解を深めていますでしょうか?

  • 前職以前での経験がどの程度今の仕事に役に立っていると感じますか?


参加者の方へのアンケートでのご回答内容(抜粋)

  • 編集長の公平性を常に念頭に置かれた記事作りが、とても分かりやすく参考になる記事を生み出している秘訣と知り、ますますファンになりました。

  • 取材・執筆時の心がけを伺い、AnswersNewsと前田さんへの信頼度がさらに増しました。

  • とっっても勉強になりました!前田さんのお人柄の良さもとっても伝わってきました!お友達になりたいです!笑

  • 知らない業界だったので、刺激的だった

  • 雲の上の存在(?)であった前田さんのお話がきけてまずは感動しました。Twitterをしていて本当によかったです。サイエンス出身ではない所、今に至るまでの過程など色々と驚きしかなかったです。皆さんの質問のレベルが高すぎてチャット出来ませんでしたが、前田さんの1日の業務の流れも知りたいなと思いました。仕事のさばき方、ライフワークバランス等。何よりも前田さんのお人柄と記者魂が素敵すぎました。本当に貴重なお話をきく機会を与えていただきありがとうございました。

  • 自身は広報の専門職大学院に在籍しているのですが、業界メディアのお話をお伺いするのは初めてで、とても学びになるセッションでした。ありがとうございました。

  • 記事を読むだけではわからない背景までお話しいただけたので、今後はもっと身近にいろんな記事を読むことができるようになると思います。ありがとうございました。

  • いつも拝見しているAnswersNewsさんの講演ということで、とても楽しみにしておりました。社会的使命と会社での立ち位置は悩むことが多いので、運用や心構えについて勉強させていただきました。


サイエンスリテラシーに関する話も途中で多かった印象なのです。多くの人にとって色々な場面において武器になるスキルであり、スキルである以上誰もが習得可能なものだとも思うので、広く知れ渡ると嬉しいなと思っています。
前田さんの言う「素人であることに自覚的であること」は、サイエンスリテラシーとほぼ同義語だと思うので、私もこの先サイエンスリテラシーを語る場合には「素人であることに自覚的であること」も念頭に置いておきたいと思っています。

前田さん、ご登壇ありがとうございました!

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黒坂宗久(黒坂図書館 館長)
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