「知っておきたいあの話vol.4」を終えて〜PhDのキャリアとバイオベンチャーの話〜
隣のアノ人ってどんな仕事をしているの?という素朴な疑問から始まったこの企画。急遽一人開催になったものの、無事4回目の開催も終えることができました。
今回は30席満席の申し込みがあり、当日参加者が29名とかなり高い参加率でした。参加して下さって本当にありがたかったです。
<登壇者のご紹介>
JAC Recruitment バイオテックチームのマネージャーとして勤務している本間さんに、人材紹介会社からみた博士号取得者の就職、バイオテックでの就業等についてお話頂きました。
今回の題名は、「PhD転職エージェントから見たPhDのキャリアとバイオベンチャーへの就業について」でした。
今回のイベント概要は以下のイベントサイトに詳しくありますので、ご覧になって貰えると嬉しいです!
本間さんとは共通の知人を介して、お会いしたのが縁で今回の登壇に繋がっています。PhDホルダーと言う点で私と本間さんは同じで、PhDのキャリアについて話が盛り上がり、そういった話をして欲しいとお会いした帰り道にお願いをして、登壇が実現しました笑
今回の最大の学びは、PhDのキャリアパスが多様化していて、アカデミア以外の職種、特にバイオベンチャーでの就業機会が増えていて、給与もかなり高水準となりつつある。PhDの就業先が多様化しつつあるのは、今後博士課程へ進む大学院生が増えたりと、大きな意味でのエコシステムが醸成されつつあるのだなぁと感じました。
今回の参加者の属性を途中でアンケートを取っているのですが、以下のような割合となっていて、大学関係者と研究企業、それ以外が同程度でした。
学生さんにも参加頂けて、本当に嬉しかったです。
さて、話はポスドク問題から始まり、博士課程への進学率の低下に伴いPhDキャリアをサポートする国の施策が実施され、企業やPhDの意識に変化が起こると同時に、グローバル化に伴う日本企業内での職種細分化・経験者採用増加などにより就業環境が改善しているとのこと。
そして、10年前に比べて就業先のバリエーションがかなり増えています。
やはり、日本企業には以前としてPhDよりも学士や修士を採用しようとする意識が強く感じられるものの、バイオベンチャーは逆にPhD採用に積極的であるということも、私個人の印象と実際が一致して納得でした。
そして、一番驚いたのはバイオベンチャーにおける年収がかなり増加している点で、製薬企業よりも高い場合もあるとのことで、自分のやりたい事と一致する場合には、バイオベンチャーは選択肢として魅力的だなぁと思いました(2012年では、年収600万円以下が6割以上だったの対し、2020年では600万円以上が7割近くを占めている)。
PhDの一般的な特性として、上記の4つの特性がベンチャーで働く上でプラスになるというポジティブなメッセージがとても印象的でしたし、紹介した方々の意見として、やりがいはかなり高そうだなというのが良かった。
一方で、ベンチャーからの転職理由もある意味納得の内容。
そして参加された方からの質問も色々とあり、関心の高さが伺えました!
・PhDではなく、修士でもバイオベンチャーへの就業は可能か?
・年収交渉はエージェントがしてくれるのか?
・バイオベンチャーと製薬企業では研究職の求人数に違いはあるか?
・良い転職エージェントの見つけ方は?
・PhDでなくてはいけないという求人もあるのか?
などなどかなり具体的な質問も多かったです。
PhDのキャリアというある意味ホットな話題に対して、転職エージェントの方が話をするというのはとても説得力があるなと聞きながら思いました。
転職エージェントの方が多数の方に同時に対応する姿を見るのは初めてなのでとても新鮮でしたし、それ以上にこうした転職エージェント対多数の対話を聞くというのはとても学びのあることだなと実感しました。
個人的にはエージェントの方との情報交換はした方がいいと思ってやっている派なので、みなさんにもおすすめしたいなと思っています。
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