4·海外移住
旦那に、海外に一緒に戻ろうと言われた。
理由は「日本に疲れたから」
日本語を全く話せない旦那は日本での生活が不自由に思う事がしばしばあったみたいだ。
私が精神的に病んでからあまり外に行く事もできなくなり、よく買い物を頼む事があったが塩を買ってきてと頼んでも、砂糖を買ってくる。牛乳を頼むと飲むヨーグルトを買ってきた事もあった。
家族も友達もいない
妻は精神疾患で苦しんでいるが何もすることがでなきない
フラストレーションに襲われる気持ちはわからなくはなかった。
でも、私はすごく不安で、怖くて、「いいよ」とはすぐ言えずにいた。
その時の自分は毎日の基本的な生活をするだけで精一杯で、そんな状況で海外移住なんて考えれなかった。
なんとか、せめてもうしばらくは日本にいたい…
そう思っていた私は旦那が少しでも暮らしやすくなるよう、日本語学校をすすめたり、外国人が集まるサークル、スポーツイベント、バー
など色々探して、参加するよう提案した。
でも旦那は全て拒否した。
「日本語は学校に行かなくても自力で勉強できる」
「友達なんて自然につくるもので、無理矢理探すものじゃない」
という風に言われた。
元々、旦那はプライドがすごく高くて頑固な性格で、今まで私の言う事を聞いた事がなかった。
「だからそうやっていつまでも先に進まないんだよ!」
といって泣き叫びながら言った事も何度かあった。
旦那は日に日に元気がなくなっていった。
会話がほとんどなくなった。
毎晩、一緒に晩ごはんを食べる時間が辛くて仕方ない。
「もう離婚したほうがいいのかなあ…」
私は呟いた
旦那は「何言ってるの?まだ子供小さいのに…離婚は絶対によくない」
と言った。
幼い頃に両親が離婚し、兄弟もいない旦那はずっと母親と二人で暮らしてきて寂しい思いをしたそうで、離婚に対して特にマイナスなイメージがあるらしい。
「海外住もう。自分の国に戻れば、仕事ももっとできて収入も増えて生活も楽になるし、言葉がわかればあなたの精神疾患の治療にも協力できる」
…熱弁されたが、それでも私は首を縦にふれなかった。
でも旦那は一人で引っ越しの準備を始めた。
いつも、いつでも私の言う事は聞かない。
どれだけ引き止めたってこの人は無理矢理にでも私を連れていくんだろう…
私は諦めるしかなかった。
ある真夏の日、私たちは大量の荷物をかかえて目的の地へと移動した。
到着した頃は陽夕方だった。
真夏だとゆうのに肌寒かったのを覚えてる。
空港から出た旦那は「ああ!涼しくて気持ちいい!」と言った。
私は寒くて羽織る物を探した。
はじめての海外での子育てが始まる。