【映画メモ】シャイン【#45】
解説は映画.comさんより
ユダヤ系ポーランド人の父が、デイビッドに異常なくらい執着し、虐待的にピアノを教え込みます。厳格な父というレベルを遥かに超えた、心理的虐待でした。
デイビッドは子供の頃から、ラフマニノフを演奏できるようになることを期待されて、刷り込まれています。そして、大人になってもその呪縛から解放されることはなく、ラフマニノフの演奏が原因で精神病になってしまいます。
この映画見るといつも泣いてしまいます。どこが琴線に触れるのか明確には分からないのですが、多分僕の今までの人生の何かと重なるんだと思います。僕の場合は、父親から良い大学に行くよう常にプレッシャーをかけられていたことがありましたが、それだけではないと感じています。ただ、明確に認識できていない何かとデイビッドの境遇が重なるんだと思っています。
厳格な父は常にデイビッドに「儂は子供の頃、ヴァイオリンを、苦労し金を貯めて買った。ソレがどうなったか知ってるか?」と問いかけます。するとデイビッドが「父さんに叩き壊されたんだよね?」と答え、「それに比べりゃお前は幸せな奴だ!」と言われます。このやり取りが何度も繰り返されています。
それが、大学生になったデイビッドを父親が尋ねた際に「儂は子供の頃、ヴァイオリンを、苦労し金を貯めて買った。ソレがどうなったか知ってるか?」と同じように問いかけます。デイビッドの答えは「知らない」でした。その答えを聞いて、父親は肩と落として、黙ってデイビッドのアパートを後にします。その姿を2階の窓から見送るシーンが、彼が父親の呪縛から解放されたメタファーとして描かれています。
再起した彼が、とても幸せそうに演奏しているのが印象的でした。
おわり
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