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ローボード制作

居間に部屋を作った為、それまで置いていた42インチのプラズマテレビが不用となった。
壊れた訳では無いし、いざ捨てるのもリサイクルなんちゃらで面倒臭い。

「それなら、ゲーム用にすれば良いじゃない!」

大画面でやるゲームか…確かにそそられる。
そんな訳で要らない子(テレビ)を自室へと引っ張り込んだ俺。

しかし自室にはTV台が無かった!

無いなら作るがモットー

まずはテレビ用のローボードを店で物色。
ニトリやカインズ、スゥイートデコレーションなどを見て歩くがどれもデカい。そして高い!小遣いで買うには躊躇する値段が並んでいる。

俺の狭い自室に似合った、安価でカッコ良いローボードなんて物は存在しなかった…。

「無いなら、作れば良いじゃない!」

そう、無いなら作る! 
俺は貧乏だが手足は動く、知識は無いがネットがある!
俺はローボードを作る為に動き出した。

カッコ良いローボードとは?

格好良いの定義は人それぞれだが、俺はアンティーク調の無骨な家具に惹かれる傾向がある。

NYのカフェ【DEVOCIÓN】

ネットを漁ると「ブルックリン スタイル」と言うワードが出て来た。
この雰囲気が俺の好みにドンピシャ!
よし、これを参考にして考えてみよう。

木とアイアン、そしてシンプル

ざっくり過ぎる図

テーマは決まった。
「木とアイアン、そしてシンプル」だ。

ざっくりとした図を書いてみる…。

実は俺には絵心が無い。
無いってレベルじゃない、壊滅的だ。

通常diyにおいて事前の図面は必須ではあるのだが、俺はこの絵心の無さに図面を描く事はもう諦めている。

材料を見て、何となく仮組みをしながら制作していく「行き当たりばったりスタイル」である。

本来、物作りには向かない人間なんだろうなぁ。

材料を集めよう!

今回集められた材料たち

①自室の棚作成時に、黒く塗り過ぎてボツになった棚板。
②安価に手に入るカフェ板。
③銅管。

①ボツになった棚板は幅が400mm、長さは2.000mmある。(特徴: 黒い)

②最近ホームセンターで見かける様になった「カフェ板」は、安価で木目も良い感じ。木質も柔らかく施工がし易いので良く使っている。
難点としては素材が柔らかいので、少しの事で表面に傷が付く(凹む)事と、スギ特有の匂いが暫く取れない事だ。(特徴: 柔らかい、臭い)

③銅管はホームセンターで売っている。主に暖房、給湯配管に使われる管である。
アイアン(鉄)よりも施工が簡単で自由が効く。アイアンの代わりに塩ビ管で作っている人もいるが、強度の問題から今回は銅管を採用。(特徴: ちょっと高い、継ぎ手が必要、ハンダ付け作業がある)

施工開始

木材のカット

まずは棚板のカット。
買って来たカフェ板のサイズ(幅300)に合わせて丸鋸でカットして行く。
長さは設置場所に合わせて1.600mmにした。

切られたカフェ板

カフェ板は棚板よりも短い1.500mmでカット。全体にヤスリがけをしておく。

ワトコのミディアムウォルナット

カフェ板にはワトコオイルを三度塗り。
乾かしておく。

脚部分の製作

銅管で仮組み

銅管は銅管カッターと言う道具で簡単に切る事が出来る。必要なサイズに切った銅管を「継ぎ手」と呼ばれる型に差し入れながら形を作って行く。

今回はこの銅管で作った隙間に板を入れて固定する。

机などを作った経験が有る人は分かるだろうが、脚をグラつかずに真っ直ぐ立てるには補強が必要となる。
なるべく楽に、そして少ない材料で作りたい俺は、ワザと脚を斜めに倒し「テコの原理」で板で固定する構造にした。

最近アウトドア用品で見るアレである。

調べてみるとアレはTHE IRON FIELD GEARの「鉄の足Plate」と言う商品らしい。
板を現地で調達出来るなら、プレート二枚だけで棚が出来てしまう優れ物だ。

其れはさておき、この斜め加減を良い感じにする為には隙間の高さを調整する必要がある。

隙間の間隔が無いと上手くテコの原理が使えないし、逆に隙間があり過ぎると脚が極端に斜めになり見た目が良くない。 

試行錯誤の結果、40mmに決定。
※板の厚みは30mm

銅管はハンダで溶接する

仮組みが終わったら、今度は接続だ。

銅管はハンダ付けで接続する事が出来る。
必要な物はトーチ、ハンダ、フラックスである。
トーチはキャンプや料理が好きな人なら持っているかも知れない。
ハンダも聞いた事くらいはあるだろう。

ーーではフラックスは?

フラックスとは酸性の薬剤で、これを塗った銅管部分にしかハンダは付かない。
配管としての接続の場合には、しっかりフラックスを塗る必要があるが、今回は単純に接続するだけなので結構適当。

フラックスを塗り、銅管と継ぎ手を接続した状態のままトーチで炙る。
炎が緑色っぽくなったら隙間にハンダを流して完成だ。
熱いので濡らした布などで冷やしておくと良い。

火を使うので、直接手で掴んだり、部屋の中でやるのはお勧めしない。

脚の全体像

下から一段目で固定し、二段目は板を乗せるだけ、非常にシンプルな構造である。

横に長く這わせた一本の銅管は板を補強する為の骨組みだ。テレビなど重い物を乗せないのであれば必要ないかもしれない。
この長い一本はバラして運べる様にワザとハンダ付けしていないので簡単に外れる。

板乗せてみた

強度は十分、テレビが乗っても問題は無さそうだ。

このままでも良さげだが、テーマは「木とアイアン、そしてシンプル」である。

アイアン風の塗装

銅管に塗装する場合は事前にプライマーを塗ろう。でないと折角塗った塗装が剥がれてしまう。

塗装する時はスポンジなどで叩く様に乗せて行くと良い感じになる。

組み立て

逆さにした状態

塗装が乾いたら、いよいよ組み立てだ。
早速バラバラになった脚を持って自室へと向かう。

板をバランス良くはめ込み、逆さまにする。
動かしてもズレ無いように脚を固定する為だ。

床に傷が付かない様に先端にキャップ

これで完成である!

廃材を使ったインテリア

会社のゴミ捨て場にあったボイラーの圧力計が良いアクセントになっている。

会社のゴミ捨て場に無い場合はAmazonでも購入可能だ。
他にもバルブなどもあるので自分好みにカスタマイズするのも良いだろう。

完成

かくして、ローボードが完成した。
制作期間 1日
費用   約1万円

尚、実際にテレビを乗せてみたら大き過ぎて、思ったよりもバランス悪かった事が分かるのはこの後の事である。

ローボードからはみ出る台座

教訓: ローボードを作る時は、テレビの横幅だけじゃなく、奥行きにも注意しよう!

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