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夏休みに読んで欲しい3冊の本(自然について考え、心を豊かにしてくれる本)

 日本の夏はとにかく暑いので、私は外出を控えて自宅で本を読むようにしています。会社員時代に忙しい中で速読気味に読んだ本をリタイアした今、もう一度ゆっくりと読み返すのが好きです。

 3年前に紹介した本の中から自然について考える参考となる本を3冊、再度紹介させて頂きます。私の投稿を見に来てくれる方々も3年前とはかなり入れ替わりがあり、3年前の紹介本を知らない方も多いと思いこの投稿を書きました。自然の素晴らしさ、大切さ、地球の未来等を想うきっかけとなれば幸いです。

 尚、今回は簡単な紹介のみとしますので、もし興味の湧く本があれば2021年の記事に飛んでみて下さい。3冊とも共通した考え方、感性の本で読む人の心を豊かにしてくれる素晴らしい本だと思います。

1.ガラスの地球を救え 手塚治虫著

 著名な漫画家である手塚治虫の短編エッセイ集です。宇宙の中の地球、地球の自然、人間社会、生き方、漫画で伝えたかったこと等、31編からなるエッセイ集です(各エッセイは5〜10ページ程度ですから少しの空き時間があれば読めます)。

 私の好きな一節を紹介します。

林の向こうに真っ赤に大きく揺らめきながら沈んでいく夕日や、風のざわめき、青い空に高く流れる白い雲。そんな自然に触れたとき、たとえ幼くても、ぼくはいつも優しい気持ちになっている自分を感じていました。大人になったいまだって、それは同じ。きっとみんなそうだろうと思います。

手塚治虫 ガラスの地球を救え


2.センス・オブ・ワンダー  レイチェル・カーソン著 

「センス・オブ・ワンダー」とは「美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性」。

 豊かな人生を送るために、この感性は失ってはならない大切なものです。この感性をはぐくみ強めていくことの意義について、レイチェルは次のように書いています。

地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してないでしょう。たとえ生活の中で苦しみや心配ごとにであったとしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たな喜びへ通ずる小道を見つけ出すことができると信じます。

レイチェル・カーソン センス・オブ・ワンダー

付)この本は約50ページ(写真のみのページもあり)で1時間程度で読めます。学校の宿題で読書感想文を夏休み最終ギリギリまでやってないと言うお子さんには好都合な本です。但し、感想文を書くときにはしっかりと自然のことを考えましょう。


3.熊田千佳慕の言葉 私は虫である

 熊田千佳慕(ちかぼ)は、ファーブル昆虫記の挿絵をはじめとして虫や草花の絵を98歳で亡くなる直前まで描き続けた画家です。 

 この本「熊田千佳慕の言葉 私は虫である」は、熊田千佳慕の言葉と写真と絵からなる本です。160ページほどの本ですが、文字が大きく写真と絵が多いので2時間ほどで読み終わってしまいます。しかし、その言葉が素晴らしいのです。一例として「ゆとり」について書かれた文章を紹介します(他にも素晴らしい言葉がありますので、是非、リンク先の3年前の記事もご覧下さい、私の昆虫写真もあります)。人生の生き方を教えてくれる一冊でもあります。

わざわざ休日を作ったり、遊びの時間を作ったりすることが「ゆとり」であると思うのは大きな間違いである。
生活の中の小さなゆとり。
身のまわりにあるものに愛を感じ、美しさを感じ楽しいひとときを持ち、生活の中に豊かな感性を持つことが本当のゆとりである。
現在騒がれている学校や社会のゆとりは、只、単なる休む時間であり遊ぶ時間である。精神的なものを伴っていない。

熊田千佳慕の言葉 私は虫である

 今回、3冊の本を再紹介しました。まったく接点の無い3人の本ですが、自然に対する感性が同じだということに改めて気付かされました。皆さんも是非一冊手に取ってみてはいかがでしょうか。

以上