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キュア(治療)からケアへ、中井久夫さんについて

皆さん、昨夜100分de名著中井久夫スペシャル『治療文化論』の回はご覧になられたでしょうか?



個人的には、とてもとても心に響く回でした。
斎藤環さんが中井久夫さんの本の中で、1番おすすめと言っていたのにも、深く頷けました。
私たちは、今オープンダイアローグ について学んでいますが、日本の精神科医ですでに、このような考え方を提示してくださっていたことは、とてもありがたく感じました。
病に対する捉え方、
治療に対する捉え方、
普遍的なものとみなさずに、個別化して見ていくこと。
ファストフードな治療法ではなく、
手作りの一品を提供していくような治療をすること。
また、治療者は誰なのだろうか?
医療職だけなのか?
家族や友人が1番治療に貢献することもある、
という視点は、本当に大事だと思います。
だからこそ、「地域移行」なのだと思いました。

世界の精神科病床の25%が日本にあるという事実。
私たちの社会は、まだまだ病者を「排除」する方向で対応しています。

中井さんが大事にしようと提唱していたことが今、
オープンダイアローグ の広まりとして、動き出しているんだな、と思いました。

オープンダイアローグ を一過性のブームではなく、ムーブメントにしていきたい。
当事者のひとりとして、切実にそう願います。

精神科医の立場だからできること、
医療職の現場スタッフだからできること、
当事者だからできること、
それぞれに、できることがあると思います。
誰かが変えてくれるのを待つのではなく、
自らも波紋をつくる一石となる。

そのような気持ちで、これからもオープンダイアローグ の活動に取り組みたいと思いました。
今後とも、オープンダイアローグ ・アプローチ研究会FLATをよろしくお願い致します。


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