雨奇晴好という言葉を知っていますか?雨の日も晴れの日もあるから生きてるって感じるのかも。
みなさんは雨の日は好きですか?
足元は濡れるし、傘はかさばるし。なによりどんよりとした曇り空と、しとしとと降る冷たい雨が憂鬱な気分にさせますよね。
でも、見方を変えれば農家さんにはお米や野菜の生育を促す恵みの雨でもあり、真夏にはつかの間の涼しさをもたらす涼雨になります。
どうしても「雨」と聞くとマイナスのイメージを持ちがちですが、雨も悪くないなと最近は思います。
それは、こんな言葉があることを知ったからかもしれません。
雨奇晴好または晴好雨奇とも書きます。
あまり聞き慣れない言葉ですよね。
11〜12世紀の中国の文人、蘇軾の詩句から生まれた四字熟語だそうです。
雨も晴れもいいと教えてくれる素敵な言葉
蘇軾は、ある湖の風景を眺めながら、
と詩を詠んだそうです。
ここでの「奇」とは「興味深い」とか「風情がある」とか、そんな意味で使われています。
つまり、
を意味する言葉です。
たしかに、晴れて水面がきらきらと輝いている様子は美しいですし、雨粒が水面を打つ様子もおもしろいですよね。
「晴れ」と「雨」は、その様子が持つ印象から対比として使われます。
「心晴れやか」と書けばポジティブなイメージですし、「心は雨模様」と書けばネガティブなイメージですよね。
でも、雨奇晴好という言葉には雨の日も晴れの日も、どちらも楽しむ気持ちが込められています。
雨の日も晴れの日もあるのが生きてるってこと
雨奇晴好という言葉は、その解釈によって僕たちにいろんなことを教えてくれます。
たとえば、雨の日を自分の短所とし、晴れの日は自分の長所とするなら、そのどちらも素晴らしいと言っているのが雨奇晴好という言葉なのかもしれません。
というのも、人の短所は長所にもなるし、長所は短所にもなるからです。
また、こんなふうにも考えられます。
人生はうまくいくことばかりではありませんよね。失敗したり、挫折したりすることが多々あります。
時に悩んだり苦しんだりすることで感情は豊かになるもの。雨の日は心にとっても恵みの雨なのかもしれません。
つまり心を潤す雨があり、心を照らす太陽があるからこそ、僕たちは成長していけるんでしょうね。
けっきょく人生は雨の日であれ、晴れの日であれ今日一日を生きること。
それなら雨が降っていようが、晴れていようが関係ありません。その日一日を精一杯生きることなんですよね。