見出し画像

大人になって知る|ドライフラワー



生から生への経過の
ほんの一瞬を切り取ったもの。

これを見て
瑞々しさを失った寂しさを
感じる面もあるが、

「ここが最後ではない」ことを
知る大人にとってみれば、
乾く前には潤いがあり
乾いた後にも
新しい潤いが生まれる

大きなる循環のうちの一瞬を切り取った美を感じるもの。



生命は繋がっているからねー




この場所もあっという間に緑が繁茂していくよ



実家の母は生花も飾りはしたが、
実のついた枝物や、つる物など乾き物(←こうは言わないだろう)も家に飾っていた。
ドライフラワーとして売られているものが今ほどはない頃だから、自宅の庭などから調達していたようだ。枝の他には、ススキの穂や貝殻草、スターチス、千日紅など限られたものだったと思う。

子どものわたしは「枯れたもの飾らなくてもよくない!?」と
思っていて、母にもそう言った。
茶色っぽくてカサカサでもう枯れてしまったものではないか。
これに対し母は「そうだねー」と笑っていた。


今のわたしは、その頃の母の年齢に近いと思う。
いや、もっとか。


枯れ野を見て美しいな、と感じる。


子どもの頃は自分自身、内側に力を溜め込んでいて
これから花咲こうと踏ん張っている。
自分が枯れゆくことなんて、考えたくもないし考えたら恐ろしくなってしまう。

だけど、自分自身が渇いてきている今。
枯れることは最後ではないと、感じる自分がいる。
ほんの一瞬のわたしの生は、枯れて終わるわけではない。




若者たち
  君のゆく道は  はてしなく遠い・・・

作詞:藤田俊雄




若者さん たくさん楽しんでね♪




いいなと思ったら応援しよう!

くろいるすけ
◇お読みいただきありがとうございます◇心の糧です◇記事の購入に使わせていただきます◇部屋を彩る花になるかもしれません◇犬のおいしいごはんやおもちゃになるかもしれません◇いただいたお気持ちを大切にいたします◇

この記事が参加している募集