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大人になって知る|ドライフラワー
生から生への経過の
ほんの一瞬を切り取ったもの。
これを見て
瑞々しさを失った寂しさを
感じる面もあるが、
「ここが最後ではない」ことを
知る大人にとってみれば、
乾く前には潤いがあり
乾いた後にも
新しい潤いが生まれる
大きなる循環のうちの一瞬を切り取った美を感じるもの。
生命は繋がっているからねー
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実家の母は生花も飾りはしたが、
実のついた枝物や、つる物など乾き物(←こうは言わないだろう)も家に飾っていた。
ドライフラワーとして売られているものが今ほどはない頃だから、自宅の庭などから調達していたようだ。枝の他には、ススキの穂や貝殻草、スターチス、千日紅など限られたものだったと思う。
子どものわたしは「枯れたもの飾らなくてもよくない!?」と
思っていて、母にもそう言った。
茶色っぽくてカサカサでもう枯れてしまったものではないか。
これに対し母は「そうだねー」と笑っていた。
今のわたしは、その頃の母の年齢に近いと思う。
いや、もっとか。
枯れ野を見て美しいな、と感じる。
子どもの頃は自分自身、内側に力を溜め込んでいて
これから花咲こうと踏ん張っている。
自分が枯れゆくことなんて、考えたくもないし考えたら恐ろしくなってしまう。
だけど、自分自身が渇いてきている今。
枯れることは最後ではないと、感じる自分がいる。
ほんの一瞬のわたしの生は、枯れて終わるわけではない。
若者たち
君のゆく道は はてしなく遠い・・・
若者さん たくさん楽しんでね♪
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