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あまくて おいしい なっぱのはなし

春の足音が少しづつ聞こえてくる時期になりました。

そとに出ると、空気の匂いというか、空気の肌触りというか、

季節が変わるよ~!! という雰囲気を感じます。

一昨日の晩、ゴミを出しに外に出た際、あれ?と。

周囲の空気が、冬から春に変わろうとしている。

帰ってカレンダーが気になり、ふと目をやると、なんと!!

啓蟄けいちつではないですか。

啓蟄とは、土の中で縮こまっていた虫(蟄)が穴を開いて(啓いて)動き出す日のことです。具体的には、日本人が「さぁ働くぞ」と意気込み始める日のことを言います。

コトバンクより

無意識という人間のセンサーってのは、すごいなあ・・・


くろがねです。m(__)m 今日も遊びに来てくれて有難う御座います。


先の話どおり、春の訪れを感じましたので、久しぶりに植物(野菜)の事を書こうと思います。

本日は、4000約文字と、やや長めな記事となっております。
予めご了承の上、お進み下さいます様、お願い致します。

記事を書く前に、以前の記事で、ちょっと後悔している事があります。
菜っ葉に含まれる、残留硝酸態窒素に関する記事の事ですが、
スーパーでほうれんそうを眺める度に、ややこしい記事を書いてしまったな、と反省しています。恐らく、食や健康に対する意識の高い方は、菜っ葉に手が出しづらくなってしまったのではないかと思っています💦
思い当たる節がある方、本当にごめんなさい🙇
実際に、緑が深いか深くないかは、素人には見分けづらいですし、
気にするなと言っても、聞いちゃった以上は、そうもいかない・・・方もいらっしゃると思います。
硝酸態窒素は、摂取したとしても、多量で無ければ、そこまで神経質になるものでもありません。記事の中でも、極端に神経質になる必要はありませんよ~とは書きましたが、どうしても頭の隅にひっかかっているので、しつこい様ですが、ここで再度書かせて頂きました。
ちなみに、私もフツーに、スーパーでほうれん草買って食べてますから。


さて、気を取り直して、今日もスタート!!


今日は、あまくて おいしい なっぱ を紹介します。

その名も。

のらぼう菜 です。


中心にトウ(蕾)が見えますね。

関東圏の一部の地域でしか栽培されていない菜っ葉なのですが、
一般に言う菜の花と違って、変な苦みエグみは無く、バツグンに旨味が詰まっており、菜っ葉好きな方には是非一度召し上がって頂きたい野菜です。

ちなみに、画像は、わたしが農家時代に実験栽培した株の写真です。
降雪地帯(北海道)での栽培が可能なのか実験しましたが、見事に栽培は成功し、美味しく食する事が出来ました。マイナス20℃の外気にも耐え、冬季は雪に埋もれ、葉っぱが紫色(アントシアニン)になり、
枯れかかりましたが、強靭な生命力で、あっという間に復活→大繁殖という結果でした。
ビニールハウス内での育苗の後、露地に定植→露地栽培と、
ビニールハウス内での育苗の後、そのままハウス内で栽培、
両者実験しましたが、個人的な感覚としては、
収穫までハウス内で育てた個体の方が、美味しく仕上がったと感じます。
これはあくまで、私の推測ですが、露地環境で、降雪地域の場合は、環境が厳しすぎて、植物の体内に蓄える糖成分が過剰になりすぎるのではないかと思います。それを要因としてか、露地で育てた個体は、やや過剰な甘味・食味でした。
終始ハウス内で育てた個体は、降雪地域以外で育てた個体と大きな差異は無く育ったと思います。
※露地栽培も個体も、何年か連続して栽培する事で、その地の環境に順応し、固体内糖分を調整するようになれば、味わいも落ち着いてくるかもしれません。これは固定種と呼ばれる野菜の特徴です。


さて、一般にスーパーなので手に入れる事ができる菜の花は、やや強い苦みやエグみがあり、幼い子供などに食べさせると、
「にが~い、、おいしくな~い」
という反応が多いのではないでしょうか。
大人が食べても「ちょっと苦いかな?」と思いますよね。
でも、その苦味が季節の味なんだよ・・・とか言いますが。
ホンモノ?の苦味を味わうと、、、苦味はあるけど苦くない・・・という謎の感覚を体験できますよ。蕗の薹ともちょっと違うんだよなぁ・・・
文では説明できない💦


のらぼう菜は、苦味が全くない訳ではないのですが、
苦味を凌駕する甘味と旨味が含まれているので、
めちゃくちゃ美味しいです。
甘味に旨味、それに苦味というスパイスが加わる事によって、
実に、複雑な味わいが生まれます。

私は家庭菜園で、のらぼう菜を栽培した際は、
収穫期間の約2か月の間、ほぼ毎日、食していました。
胡麻油とちょっとの塩で、炒めると・・・

やめられない、とまらない・・・って、
引用コピーが古いって💦

何だか、書いていて、昔の美味しんぼという漫画を思い出しました。
でも、話が脱線するので、美味しんぼに触れるのはやめておきます。

で、一般に売られている菜の花も、そうなのですが、
あれ、茎と蕾(つぼみ)なのです。
しかも、主茎といいますか、春先に一番最初に立ってくる
トウを食べているのです。

この、のらぼう菜も同じく、春先に立つ、最初のトウを折りとって頂きます。上質なアスパラ・ブロッコリに近い食感です。

そりゃ、栄養ありますよね。冬の間、ずっと寒さに耐えてきた菜っ葉が、その子孫を残す為に、一気に茎をのばして蕾をつけて・・・長い助走の後のジャンプ!!の部分を頂くわけですから。

収穫の際は、可食できるだろう位置を、指で曲げてやると、簡単にポキッと折れます。(欲張って、茎の下の方を折ろうとすると、グニャってなって、折れない)
何本も収穫していると、次第に、指がベタベタなってきます。
このベタベタ・・・うろ覚えですが、たしか蜜成分だった気がします。
(間違ってらたすいません)それぐらい甘いって事なのです。

一番最初に立つトウが、一番おいしいのですが、一番トウを折り取った後も、その脇から次々をわき目が出てきますので、継続的にそれらを頂く事ができます。

わき目から出る、二番トウ以降は、一番トウに比べかなり細いですが、
食味は極端に落ちる訳ではありません。2番トウ、3番トウ、それ以降は、もう無数にわき目からトウが立ってきますので、一般の家庭でしたら、
のらぼう菜2~3株あれば、食べきれない程収穫できます。

収穫期末期ともなれば、最初はほうれん草ほどの大きさだった株も、大人の身の丈程の大きさになります。この頃になると、わき目もスグに堅くなって、食べる事が出来なくなりますので、あとは、花を咲かせて来年用にタネが成熟するまで待ち、タネを収穫・保管してください。
(タネは高温多湿を避け、保管してネ!冷蔵庫などの冷暗所に)

のらぼう菜は、育成も簡単で、その名の如く、

野良に生える菜>のらばえな>のらぼうな

となったと聞いた事があります。

その名のとおり、病害虫に滅法強い菜っ葉です。
※ただし、過剰な肥料を投入すると、硝酸態窒素を消化しようとする虫が付きますので、肥料投入は控えめをオススメします。
※虫がまったく着かないわけではないです。とくに、温暖な地域では、モンシロチョウの攻撃は避けられませんので、トウの収穫後は丁寧に水洗いして、モンシロチョウの幼虫様を退治して下さいね。一定時間、水に浸けておくのがお勧めです。

経験の浅い方にも栽培しやすく、病気や害虫にも滅法強い、そして、美味しくて、長い期間楽しむ事ができる菜っ葉、のらぼう菜。おまけに、次年度以降は種すら買う必要がない。

春蒔きも可能ですが、オススメは晩夏から晩秋にかけて播種し、越冬させて、春にトウを頂く。このスタイルが、一番旨いトウが仕上がります。

寒い冬の期間を、ゆっくりと時間をかけて、爆発的成長の土台をつくり、
アンモニア・窒素成分を多段的に分解・再構成・蓄積し、来る春にそのパワーで一気に成長する・・・このパワーの塊こそが、トウなのです。

街中や、スーパーでは、なかなかお目にかかる事の無い野菜ですが、
万一、見かけられた際は、是非お試しになっては如何でしょうか。

今更ですが、スーパーの野菜コーナーで、のらぼう菜のオススメをしているオジサンになっている気がしてきましたw 

自分でも、何でそこまでこの菜っ葉を褒めたたえているのか良く分かりませんw

何だろう・・・べつに売り込んでる訳じゃないし、
布教したって、何の得もないし・・・。

あ、いや、でも、これは真面目にオススメ菜っ葉なので、
家庭菜園とかある人は、一回試してみて下さいね。

保証はできませんけど、庭にタネをポンを蒔いておけば、春になって勝手に繁殖できる可能性も大ですので、食べなきゃ食べないで、キレイな菜の花が鑑賞できますし、お庭の色どりにもおすすめできるかもしれません。
※モンシロチョウが嫌いな人は、植えてはダメですよ~。

プランター栽培はやった事ないので、不明ですが、やはり本来の能力を十分に発揮させるには、露地の栽培が適切かと・・・思います。

私も、数年前まで、毎年楽しみにのらぼう菜を育てていたのですが、
諸事情により、栽培できる地面を失ってしまいました😢
あの味を知ってしまってから、毎年春になると、たべたくなる菜っ葉。のらぼう菜。おおああああ、恋しいな。食べたいな。

食べてみたいけど、面倒だから育てたくないな、という方は、
是非、空に向かって、「くろがねに、野菜を作る地面を与えたまへ!」と一念をお願いします。あ、出来れば小さくていいのでビニールハウスも・・・(段々欲張りになってw)

それが実現された際には、ご希望される方に、お野菜をお分け致しますので。あ、送料は各自負担してね(笑)

気が付けば、ずいぶんと長く書いてしまいました。💦

さて、今日も最後までお読み頂き有難う御座いました。また、貴重なお時間を頂戴し、これまた有難う御座いました。

では!また! 

気が付けば最長記事になっちゃった・・・

#みんなでつくる春アルバム



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