三浦半島のご当地ヒーロー『コントラバスヒーロー』を楽しんだ
ゆるキャラという存在が出てきて全国市町村に必ずやご当地ゆるキャラがいるようになって何年経つのだろうか?
筆者が住む横須賀でも、スカリンやペリリン&オグリンなど複数のゆるキャラが存在している。
ちょっと作りすぎてないか? という印象はあるが、そこはこの記事では触れるのをやめておこう。
しかし、各地でも当たり前のようにゆるキャラは存在し、最近ではゆるキャラどころか、ご当地美少女着ぐるみや、ご当地ヒーローまで出てくるようになった。
大体が行政を通してない民間企業や個人でやってるものなのだろうが、それでもこの多岐にわたる活躍は驚くと同時に面白がっていたりもする。
さて、読者の方々は、我らが横須賀市を含めた三浦半島地域にもご当地ヒーローが存在していることを知っていただろうか?
その名も、『コントラバスヒーロー』である。
その名の通り、コントラバスを持っている。持っているだけでない。
なんと、コントラバスを演奏までしてしまうのだ。ギターを弾くなら想像もできるし、いても違和感はないが、なんとまさかのコントラバス。バイオリンでもない、コントラバス。予想外なところを攻めてくるヒーローである。
あんな大きい楽器を持ち運ぶとは、この時点でただものでない雰囲気全開である。
しかも、ヒーローキャラと言われると実際にヒーローショーをやってるだけなのかなと思いきや、YouTubeチャンネルでドラマまで公開してるほどの徹底ぶり。
このチャンネルには、ドラマだけでなく過去イベントの様子も載っているので、気になる方はまず動画を観てほしい。
そして、この日は久里浜の開国祭。
メインは花火大会だが(今年は強風のため中止)、筆者にとってのメインは違った。
そう、コントラバスヒーローショーである。過去の活動をチェックしてみると、どうやら既に猿島や浦賀ドッグなど横須賀の観光地でその勇姿を晒しているみたいだ。
地域を盛り上げる存在、特に行政主導でなく活動している存在に筆者は心惹かれる。コントラバスヒーローのことを知ってまだ間もないが、筆者はこの真夏の中2年ぶりに久里浜の地に赴いた。
久里浜駅前はいくつかの商店街が絡むように存在し、大部分がアーケードに覆われている。
余談だが、筆者が初めてアルバイトを経験したスーパーもこのアーケード内にあった(今はもうない)。
その商店街が絡み合う一画を歩行者天国にし、出店を並べ、尚且つヒーローショーも行われていた。
(恐らく、この様子も件のYouTubeチャンネルで後日公開されると思われるのでチェックしてほしい)
驚いたのは、多くの人が足を止めて観ていたこと。しかも、ヒーローショーなだけに小さなお子さんが多い。別にテレビ放映されているヒーローでもないのだからその存在を知らないはずなのに、みんな楽しんで見ていたし、ショーではお馴染みのお姉さんによる呼びかけに対してもちゃんと子供たちは反応していた。
(「みんな、わかるかな? わかった人は答えてみて?」というやり取り)
つまり、コントラバスヒーローが素直に子供達に受け入れられていたのだ。
では、このショーが完全に子供向けかと問われるとそうでもない。
なぜか、その答えに『コントラバス』が絡むのである。
つまり、音楽である。
ショーの冒頭では、コントラバスヒーローのテーマ曲が演奏され、更には弦楽器とキーボードによる合奏が披露された。穏やかであり非常に優雅な気分に浸れるメロディにコントラバスの重厚溢れる低音が深みを与える。子供にどこまで響いたのかは怪しいが、経験豊かな大人たちには何か響いたに違いない。
それだけでも、ヒーローショーを観た意味はあるだろう。
肝心のヒーローショーはどうだ?
大人からしてみれば、これこそ期待はできない箇所かもしれない。しかし、意外や意外。予想外に楽しめるそれだったのだ。
確かに、手作りでやっている限界はあるだろう。彼らにも予算と人手という難敵は流石に抗えないに違いない。
それでも、その制限された条件の中でどれだけ表現できるのかが問われるわけだ。
それを考慮したならば、彼らのショーは充分に難敵攻略したと言えるのではなかろうか。
手作りにしてはそれなりの雰囲気を醸し出す謎の時空間転移装置。
スモークから本物の外国人を起用したペリー提督の登場。
なにより、ペリー提督が歌い出し、その効果により偽ペリーが倒される流れは、まさに音楽を基調とした彼らの芸を象徴するような流れではないか。
しかも、提督は本格的な歌い手だし。あれが日本人が強引に提督演じていたり、歌が下手だと格落ちしてしまう。
要所要所でしっかりとしているため、チープな雰囲気からの脱却はできていた。
それだけに、子供だけのためのショーとも限らないと言える。
もちろん、本格的に大人に楽しんでもらうとなるともう少し脚本と演出をスタイリッシュに洗練しないと行けないだろうが、客層が子供メインとなると、むしろバランスが絶妙とも言えなくもない。
ショーの後は、コントラバスヒーローと写真撮影タイム。
こちらにも驚くほどの列が形成されていた。
謎の人気ぶりに驚かされる。
何度も書くが、テレビ放映されているヒーローではない。YouTubeチャンネル登録者数も、この記事を書いてる時点ではまだ700人を超えるくらいだ。
なのに、この人気ぶり。
まさに、「伸び代しかない」と強く言いたい。
人がはけた頃合いを見て、筆者も出演者を一枚撮らしてもらった。
このヒーローたちの活躍に、もはや期待しかない。
今後の三浦半島の活躍を応援したいと心から思う次第である。
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