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わかるのはずっとあと〜本のひととき〜

溜め込んでいた読書感想文を一挙放出する。
まずはこちらから。

「何がいいかなんて終わってみないとわかりません」ミゾイキクコ

図書館で目にとまって借りてきたのだが、たぶん再読。ページをめくって気がついた。
シンプルな装丁に潔い台詞のようなタイトル。これにやられたんだと思う。

76歳でツイッター(現X)を始めた著者は話題の人だった。1934年生まれ。現在は89歳。
彼女が82歳で世に出された本だ。
人はいくつになっても挑戦できることを体現している。

この少し前に谷川俊太郎「幸せについて」を読んでいて(何か悩んでたのかな…憶えてないけど)

あとになって〈ああ、あの時幸せだったんだな〉って気づく幸せもあるよね

谷川俊太郎「幸せについて」より引用

これに通じる気がした。現時点ではわからない。気づかない。幸せってあとで来るのかなぁ。

全3章。
「人の生き方、振るまい方」
「昔と今〜戦時中から暮らしてきて思うこと」
「男と女、そして家族」
毒舌なところはあるが、戦時中を生き抜き、昭和から令和へ世の移り変わりを身肌で感じ、つぶやく言葉は含蓄が深い。
刺さったものに付箋をつけたので書き留めておく。

今のことは誰でも呟けます。でも人は生きていなかった時のことはわからない

まえがき

ともかく自分の人生は自分のもの。自分のために生きるのが当然。そして自分の責任。人が何とかしてくれるものではない。

正確な時期はわからないけれど、何かを決めるときは責任を持とうと思った。決めるのは自分。誰かに言われたから、と失敗や後悔を他人のせいにしたくない。自分で決めれば全部自分のせい。心の奥深くに問いかける。

自分と生き方の違う人に反感を持っても何にもならない。自分を狭くしてしまうだけ。

狭くする、よりも広げたい。

何事も自信ができてからやるものではないんですよ。やってるうちに自信が持てるもの。

派遣仕事は専門職でもあり、何年経っても自信がつかない。そんな私が講師をやっている。それでいいのかと悩むことも多い。
まだ続ける意思はある。やってるうちに持てるのかな、自信。

自分が嬉しかったこと、楽しかったことはずっと覚えていよう。それがいい薬になる時がたくさんあるものだ。

辛くて苦しい時、風穴を開けるのは心に残る思い出だったりする。嬉しさや楽しさ。いいものは積み重ねていきたい。

自分のしたことは自分に返る。それは当たり前のことなのだ。その人が生きたように死んでゆくのだ。

生きざまは死にざま。
このつぶやきが次の本に続きます。

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