【詩】うめき
許しなどいらない。
狂気に陥ってもいい。
どんなに蔑まれても
憎悪の応酬にまみれてもいい。
私はあいつを
絶対に許したくないのだ。
この憤怒と絶望は
私だけのものだから。
神に厭われようと
この憎しみだけは
この煮えたぎる暗闇だけは
私の魂の内に留めさせて欲しい。
憎しみもいつかは
死をもって絶たれる。
だが私は死ぬ寸前まで憎み続けていたい。
その苦しみから早く解放されるように
人を許すことを覚えなさいと
私に忠告をしてくれる人もいる。
だが
たとえ苦しくとも
死をもって憎悪が終わろうとも
可能な限り私は
あいつを許したくはないのだ。
この絶望的な憤怒こそが
私を私たらしめている。
世界に唯一無二の私
みじめで哀れでも
私の世界のすべて。