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【体育】(単元考案までのお話)3年生ゴール型「みんなで『突破!』シュートゲーム ~invasionを軸にしたゲーム単元~

こんにちは。
ゴール型ゲーム、みなさんはどのような授業を行っていますか?バスケットボールですか?サッカーですか?ハンドボールですか?
私も、そういった「既存のスポーツ」を軸にゲームの授業を構想してきました。しかしながら、中学年を考えたときにどうしても何か「越えられない壁」のようなものを感じていました。それを初めて越えられたような思いをもつことができた単元。今日はそんなお話です。



1.ゴール型ゲームの「中学年の壁」

今までゴール型ゲームを行っていて、私が感じていた「中学年の壁」。

それは「パスミスという【不確定要素】が多すぎる」ということです。

ゲームの学習では、「仮説の検証」ができる状況であることが必要不可欠だと考えています。つまり、「こうしたら点が取れそうだ」と考えたこと(=作戦)が効果的であったかという検証ができているという実感を児童がもてることがとても大切になります。そのためには「不確定要素を減らす」ことが必要になってきます。そのために、人数を減らしたり、コートに制限をかけたり、簡易化するためのルールを作ったりしているわけですね。
しかしながら、どうしても減らすことが難しい不確定要素が「パスミス」です。単元に入る前から帯でボールに慣れる時間をとっていたとしても、どうしても起こり得るのがパスミス。しかもそれは、学年が下がれば下がるほど多くなります。

どうにかゲームのルールを工夫してゴール型の楽しさを味わわせようと思っていても、パスミスするかどうかが頭の中の多くを埋めてしまうことによってどうしても「味わわせたい楽しさ」からずれていってしまいます。子どもたちは「ゴール型の攻め入る楽しさ」ではなく「パスミスへの不満」「パスミスしなくてよかったという安心感」でいっぱいになってしまうのです。
これが、私の感じていた「中学年の壁」です。

2.ゴール型ゲームで味わわせたいこと

ところで、ゴール型ゲームで味わわせたいこととは一体何なのでしょうか?

それはこのnoteのタイトルにもある「invasion(侵入)」です。

そもそも、「ゴール型」という言葉はinvasionを和訳したものです。
その始まりを辿ると、1986年にAlmondら(1986)が戦術的視点からinvasion(ゴール型)、net(ネット型)、fielding/run scoring(ベースボール型)、target(ゴルフなど)の 4 つに分類したことに辿りつきます。
つまり、ゴール型とは、多種多様なゲームの中でも、相手陣地に侵入していくようなゲーム様相のゲームという分類であり、「侵入」を味わうことこそ、ゴール型ゲームの醍醐味であることはご理解いただけることでしょう。

3.どうやって「壁」をクリアしたのか

さて、ゴール型で味わわせたい「侵入」。でも、「パスミス」という「壁」をどのように乗り越えたらよいのか。そのヒントは、この本にありました。
「ゲーム・ボール運動・球技」授業づくりマスターガイド(鈴木直樹 編著、明治図書、2022)
この中にある、東京学芸大学附属世田谷小学校での「ロークゴールボール」という実践です。(詳細は、この本をお読みください。)

この実践を読んで取っ払われた私の既成概念は
・ボールを1つにしないで、攻撃側が全員持って良い。
・パスはいらない。走って侵入すればよい。

です。

そうです。今まで、「一つのボールをどうにかしてゴールに入れる」という点に思考が縛られていた自分に気付きました。
そこを解放することで、子どもたちに「侵入」の楽しさをたっぷり味わわせられる!私はそう考えました。

そうやってできた単元がこちらです。(続きはこちらのnoteで。)


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