脳卒中後片麻痺における握力~論文紹介~
【目的】
本研究は脳卒中後片麻痺患者の健側手の握力を調査するために実施した。
【対象】
本研究は2012年5月から8月まで脳卒中後片麻痺患者83名を対象に実施した。
【方法】
本研究は片麻痺患者の健側手の平均握力を測定し、正常時の平均握力と比較分析した。
【結果】
片麻痺患者の健常手の握力は健常者に比べて弱かった。
【結論】
片麻痺患者は健側と患側の両方に問題を示した。今回の研究結果を踏まえ、片麻痺患者の患部から非患部まで治療を拡大する必要がある。
これまでの研究結果によると、片麻痺患者の健側の握力は、片麻痺のない人に比べて著しく低いことがわかっています。脳卒中患者は日常生活動作を行う際に主に健側を使用し、リハビリテーションの評価や治療においては麻痺側のみに関心があり、健側の評価や治療は比較的軽視されている。
【まとめ】
この研究によると、片麻痺患者の握力は健常者の握力に比べて低いという結果になっています。
今までも、私の勤めている病院では必須評価として握力を測定していましたが、確かに低い方は多い印象でした。高齢者が多いためあまり気にしませんでしたが、健常手に対しても何か運動療法や自主トレ(両側で行うものも含め)の提供をしても良いのかもしれません。