青い春の中にいるすべての人へ。『なにが悪い?』
「青春とは嘘であり、悪である」
そんなセリフから始まるアニメを見たことがある。
「青春でなにが悪い」
そんな歌を歌うアニメも見たことがある。
今日は”青春”をテーマに扱おうと思う。
「青春」という言葉を聞いて、なにを思うだろうか?
「青春?なにそれ?」と、現在進行形で青春している学生さん。
「そんな時期もあったな」と、遠い目をしている大人のみなさん。
「青春?なにそれ?」と、この言葉に地雷が組み込まれていて爆発しそうな人もいるのだろうか。
「今が青春です!」
どんな年を生きていても、こうして楽しそうな言葉を言う人が好きだ。
なんとなく青春は学生時代特有のもので、それを過ぎたらあとは消化試合みたいなものよと思ってしまう。
しかし「青春」という言葉に「学生」という意味は無い。
強いて言うなら「若さ」である。
「若さ」の代表が「学生」なだけで、「青春=学生」にはならない。
80歳の方から見れば50歳は若造である。
50歳から見れば30歳は若いし、20代、10代となれば自覚できるほど若い。
何かに失敗したからといって、時間を巻き戻して「もう一回!」なんてことはできない。
時間は未来にしか進まない。
つまり1秒ずつ老いていっている。
「今が一番若い」
だれが言ったのかは知らないけど、誰かと比べずとも絶対的若さが今ここにある。
「青春」の「青」は「青臭い」。
果物や野菜に対して「まだ青いね」と言うように、「青」には「未熟」という意味がある。
完熟した人間なんて存在しない。
この世の真理を息がある間にすべて知り尽くすなどできはしない。
生きとし生けるすべての人は、まだ青い。
その青さを覆い隠し、見て見ぬ振りをして青春を謳歌している人を見て、暗い表情を浮かべたり、滑稽だと揶揄するのは、青のまま成長をやめた人の言葉である。
青春中の人はどうぞ楽しんで。
そして青春を諦めた人は、もう一度立ち上がれ。
その未熟さを理解し、受け止め、堂々と青であれ。
恥ずかしくない。大丈夫。
俺がいる。
これが言いたかっただけ。