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シェア棚に置いている本の紹介をしてみる
千葉県佐倉市のシェア型書店 サクラdeブックスさんで棚主をしています。
5月、6月の2ヶ月間で6冊売れました。
全然売れないかもなーと思っていたけれど、ちょくちょく売れて嬉しいです🐶
もう少ししたら、置いてある本のラインナップをガラッと変えてみようと思っていますが、今日は置いてある本の感想やら思い入れやらを書いてみようと思います。
これを棚に置いておいたら、興味持ってもらえるかな。
図書館の魔女
西洋・東洋要素を含む異世界が舞台。
世界最古の図書館に君臨する少女 ”図書館の魔女” マツリカと、山奥の村から図書館にやってきた謎の少年キリヒトの物語。
声を出すことのできないマツリカが「言葉」の力を武器に世界を動かしていく外交エンターテイメント。
ファンタジー要素、ボーイ・ミーツ・ガール、ドンパチ、言語学など、いくつもの引き込まれる側面があって、夢中で読みました。
知的好奇心がめちゃくちゃ刺激されるオススメの物語です。
はまったら、続編の「烏の伝言」もどうぞ。
著者の高田大介さんは現在フランス在住。続編を楽しみにしています。
民俗学をテーマにした「まほり」もよかったです。
2018年に盛岡のさわや書店の「さわベス」で紹介されていて、手に取りました。
さわや書店はもともと好きな書店だったのですが、図書館の魔女のスマッシュヒットにより、全面的に信用するようになりました。
あぁ盛岡住みたい。(なんだか趣旨がずれてきました)
永遠の0
神風特攻隊の零戦乗りのお話。
戦争を絶対に肯定したくはないですが、
覚悟を決めた人達の信念や澄み切った精神性に敬意を感じます。
自分の祖父も、終戦により出動はなかったものの、特攻隊員だったらしく、
今は亡き祖父に戦争の話を聞けたのは貴重な体験だったと思います。
祖父の作ったすき焼き美味しかったな。
たまにテレビで見る著者の百田氏は少し苦手なのですが、彼の紡ぐ物語は好き。
「海賊と呼ばれた男」もよかったです。
自分は歴史が苦手だったのですが、小説のストーリーに乗せて説明されると、歴史も楽しく理解できました。(今は、コテンラジオの影響でだいぶ歴史好きになりました。)
神様のカルテ
信州松本の本庄病院に努める内科医が主人公。
24時間365日などという看板を出しているせいで、3日寝ないことも日常茶飯事。
夏目漱石を敬愛する変わり者の内科医が、真摯に生死と向き合います。
神様のカルテ2は、自分の読書人生の中で一番泣いた小説だと思います。
妻のハルも可愛いし、上司・同僚・友人の医師たち、住処の御嶽荘の住民たちもキャラクターが立っていて楽しい。
シリーズ1、2、3、0、新章、全部好きです。
著者の夏川草介さんは長野県の現役内科医。
忙しい仕事と執筆を両立していて凄いです。
小説で信念は伝わってくるので、このひとが主治医だったら全面的に信頼できる。
2024年の本屋大賞4位「スピノザの診察室」もとてもよかった。
神様のカルテの良さはそのままに、より哲学色が増していて、すごく楽しく読んで、めちゃめちゃ泣きました。
本屋大賞ノミネート作は全部読みましたが、自分の中では1位でした。
恋文の技術
「夜は短し歩けよ乙女」や「有頂天家族」で有名な森見登美彦の小説です。
主人公は安定の少し拗らせた大学生。
懸想する女性に向けて恋文を書き綴る物語です。
森見作品は全部大好きなのですが、恋文の技術は一番笑いました。
電車で読むのはオススメしません(笑)
森見さんの作品の舞台は京都が多いですよね。
もう結構前ですが、大阪府枚方市(京都との県境)に住んでいたことがあるので、ちょくちょく遊びに行った京都の町並みを思い出すのも楽しいです。
今なら、夏川さんの「スピノザの診察室」に出てくる京都スイーツを食べる旅に行きたいなぁ。
死神の精度
伊坂幸太郎さんの小説の中で死神の精度が一番好きです。
音楽好きの死神が淡々としていて、作品の中に満ちる雰囲気が好き。
汝、星のごとく
言わずと知れた2023年の本屋大賞受賞作です。
心に孤独と欠落を抱えた二人が、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく物語。
凪良ゆうさんの作品は、マイノリティとして生きる登場人物の心情が巧みに描かれていて、マジョリティとして自分が無自覚に誰かを傷つけていないか、向き合わせてくれるような気がします。
「神様のビオトープ」、「流浪の月」、「汝、」の続編の「星を編む」も、全部よかったです。
もともとはBL作品を手掛けていたようで、ちょいとそのあたりも気になっていますが、ハマってしまっても怖いような・・・
その他・・・
ちょいと書き疲れてきたので、今日はこのへんで失礼します🐶
ちなみに、棚に置いてある残りはこんなラインナップです。
・ビブリア古書堂の事件手帖
・国境の南、太陽の西
・君の膵臓を食べたい
・世界で一番透き通った物語
・傲慢と善良
・月の立つ林で