相対的良い人。
良い人になる為にはどうしたらいいだろう?この悩みは簡単に解消できる。周りを悪い人にすれば良いのだ。そうすれば、相対的に自分が良い人に見える。
周囲を悪く見せる方法はシンプルだ。他人の失敗をさりげなく広めたり、悪い噂話をこぼすだけでいい。直接的に悪口を言うのではなく、あくまで心配しているという態度を装えば、なお効果的だ。すると、相手が少しずつ問題ありの人に見えてくる。その分、自分は親切で気遣いのできる人として評価される。
この方法をとった時点から本質的な良い人であることは二度と出来ないかもしれないが、表面的には良い人として生きていける。パフォーマンスが上手ければ尚良し。適度なあざとさやスキがあれば完璧だ。
表面的なものなんてすぐ駄目になるのでは?と思う人もいるかもしれないが、そこは大丈夫。何故なら、表面的にすら良い人でいれない人は案外多い。自分の正しさや信念、個性を貫きたいが為に良い人であることにこだわらない人、良い人であることに疲れた人、悪ぶりたい人など。そういった本物の自分でいようとする人たちの存在が、むしろ表面的な良い人を目立たせる土壌になる。
そういう人達がいるおかげで、表面的な良い人の需要は高い。だから、見せかけであろうとも良い人も社会に存在価値があるのだ。その需要を供給しているのだから、ある意味、良い人としての基準はクリアしているのかもしれない。
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