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島の暮らしと神さまのはなし

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命の水をめぐる島旅(宮古諸島)まとめ記事

命の水をめぐる島旅(宮古諸島)まとめ記事

かつて、ジェイトリップスマートマガジンで、パートナーライターとして記事を書かせてもらっていました。

その時の記事をちょっとずつまとめていきます。

今日7月1日、旧暦5月22日かのえいぬ、の日に、来間島では、「カーカス」という神事が行われています。

水がある所から、島の人が暮らしが始まり、歴史が始まります。水のある所に、人々の喜びがあり、苦しみと悲しみもあります。

そして、今もなお、水への感

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これは龍だ、粟は天と大地をつなぐ龍だ、と思った話

これは龍だ、粟は天と大地をつなぐ龍だ、と思った話

これは龍だ。
と、思った。
粟を、生まれて初めて見た時、そう思った。
粟は龍だ。
粟は、天と大地をつなぐ龍だ。
と、思った。

ちょうど1年ほど前のこと。
玉木の紹介で、伊良部島の佐良浜のもとツカサの女性の畑を訪ねることとなった。
彼女は、佐良浜の祭祀で供えるために粟をずっと作り続けていて、
ツカサを退いた今も、神事のために粟を作り続けている人でした。
そこで私は生まれて初めて粟を見た。
その時、

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神さまからのメッセージを届ける役目~5.14みきワークショップの報告とお礼

神さまからのメッセージを届ける役目~5.14みきワークショップの報告とお礼

【みき作りワークショップの報告と、預かったメッセージをちゃんと伝えることができた、というちょっと不思議な話】

宮古島にはたくさん光が溢れている。
神さまももっと島にたくさんの光を降ろそうとしている。
だけど、光を降ろせない。
光を受け止めてくれる場所がない。
水が汚れているから、光りを降ろせない。
水を綺麗にしなさい。
水が光を受け止めてくれる。
光は水だ。
水は光だ。
というメッセージをヨーコ

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漲水御嶽の白猫さん

漲水御嶽の白猫さん

長女の高校のオリエンテーションが終わって、
AOIビルってとこに用事があって
グーグルマップで確認しながら行ってみたらば、
漲水御嶽の隣だった。

そこで、
あ、漲水さんにお礼してない!!!
と、気づくヨーコさん。

学校の御嶽にも、島の東の御嶽にも、
ちゃんと合格の報告とお礼のために見舞っている。
だけど、漲水さんは忘れていた。

そう、正月に、漲水御嶽にも手を合わせて合格祈願したんだった。

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伝統が消えぬよう私たちはタブーをおかした(2021加筆修正版)①

伝統が消えぬよう私たちはタブーをおかした(2021加筆修正版)①

島はすっかり春を通り越して、夏の香りがする。

島のニガイがもうやがて始まる。

ニガツバン、ンマミヌバン、と続いたら、竜宮を迎え、そしてムシバライウガン=夏の豊年祭が行われる。

タイトルにあることを書いたのは、もう、4年前のこと。

ずっと忘れられないし、忘れてはならないし、

そして、今も考え続け、突きつけられていること。

4年前のムシバライウガンで、私たちが島でおこした事件、というか、タ

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旧正月、今日からまた、ことはじめる

旧正月、今日からまた、ことはじめる

昨日は、旧正月でした。

島では、正月は3回ある、と言います。

一つは、新正月。

もう一つが、旧正月。

それから、あの世の正月と言われる、旧十六日祭。

沖縄県では、1950年代後半から、新正月一本化運動、というのが推進され、

今では旧正月を祝う地域は少なくなったと聞きますが、

まだまだちゃんと旧暦の正月を祝う地域はあります。

ヨーコの住む来間島でもそうです。

伊良部島の佐良浜地区、

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