(note)配合パズル工房

血統の考察記事を投稿しています(文:くりがしら/絵:佐藤かずあき)

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『配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編』発売

血統書籍の新シリーズ「配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編」を発売します。   本書はサートゥルナーリアの配合について考察した血統本です。 種牡馬としての傾向や、特定の血との組み合わせがもたらす効果など、さまざまな可能性を血統面から推理しました。 サートゥルナーリアは産駒をデビューさせたばかりの新種牡馬。 まだわからないことだらけです。 自信がないので『かもしれない…』と名付けました(笑) もし当たったら褒めてください。 外れたら・・・ 来年

    • 今後の活動についてのおしらせ

      多忙のため、noteでの活動を縮小することになりました。 ★GⅠ有力馬5頭の考察 ★レース予想 ★重賞・JpnI勝ち馬の回顧 この三つをお休みさせていただきます。 できればこのまま活動を続けたいと思っていたのですが、継続がむずかしくなってしまいました。 どうかご容赦ください😢 GⅠ勝ち馬の回顧、配合に関する血統考察、ニックス考察はつづけていきますので、お付き合いいただければ嬉しいです。 これからもよろしくお願いいたします。

      • 重賞勝ち馬考察:ハヤヤッコ(アルゼンチン共和国杯)

        父:キングカメハメハ 母:マシュマロ 母父:クロフネ  重厚なパワーストライドで走るタイプ。母の父・クロフネの特徴がよく表れています。切れる脚は使えませんが、しぶとく伸び続ける筋持久力が持ち味です。  ひとつ注目したいのが、5代母の父にある『ドローン』。この血を母方にもつキングカメハメハ牡駒は、36頭中26頭(72.2%)が勝ち馬。優秀な成績を残しています。  このパターンはダート適性を上げる効果があります。24年11月現在、勝利の内訳は芝23勝に対してダート68勝。ホ

        • 重賞勝ち馬考察:ダンツエラン(ファンタジーS)

          父:ロードカナロア 母:ミスチヴァスミスティ 母父:Into Mischief  母のミスチヴァスミスティはストームキャット4×3、「ワットアプレジャー=クリアシーリング」6×4のクロスを内包。どちらの仕掛けもボールドルーラーの血が関与しており、アメリカのスピードがしっかりと固定されています。その一方で「ヒズマジェスティ=グロースターク」5×5も兼備。欧州の底力が脇を固めている点も好印象です。  そんな母にロードカナロアを組み合わせて誕生したのが本馬。ストームキャット3×

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        『配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編』発売

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          重賞勝ち馬考察:パンジャタワー(京王杯2歳S)

          父:タワーオブロンドン 母:クラークスデール 母父:ヴィクトワールピサ  名牝・ソニンクを牝祖にもつ、筋の通った良血馬です。おじはダービー馬のロジユニヴァース。またディアドラやソングラインなど、近親からも多くの活躍馬がでています。  本馬の配合で最初に目に止まったのが「タッチオブグレイトネス≒グリーンデザート」4×4のニアリークロス。ノーザンダンサー、サーアイヴァー、ナスルーラ、ウォーアドミラル、ラトロワンヌ、ボーペールなどの脈絡によって成立しています。構成要素のひとつで

          重賞勝ち馬考察:パンジャタワー(京王杯2歳S)

          重賞勝ち馬考察:ダノンマッキンリー(スワンS)

          父:モーリス 母:ホームカミングクイーン 母父:Holy Roman Emperor  父のモーリスは現役時代に挙げたGⅠ6勝のうち4勝がマイル戦。母の父・ホーリーローマンエンペラーは短距離GⅠを2勝した馬。この両者が「アメリフローラ≒デインヒル」、「ノーザンテースト≒ファンフルルーシュ」のニアリークロスを介して脈絡しています。どちらも屈強なパワーの増幅にまつわる仕掛け。同時にホーリーローマンエンペラーの主要な血をまるごと抑えた仕掛けでもあります。本馬の前進気勢や突進力はこ

          重賞勝ち馬考察:ダノンマッキンリー(スワンS)

          重賞勝ち馬考察:ブラウンラチェット(アルテミスS)

          父:キズナ 母:フォエヴァーダーリング 母父:Congrats  父・キズナの配合視点で言えば、ポイントとなりそうなのは『レディビーグッド』でしょうか。この血をもつキズナ牝駒は17頭中11頭が勝ち馬(※24年10月現在)。本馬のほかにステラリア(エリザベス女王杯2着)、スマートリアン(福島テレビOP)、ベリーヴィーナス(4勝)などがでています。  ただし本馬においてレディビーグッドがもたらす恩恵は、ちょっぴり嬉しいオマケ程度、という印象です。競走能力という意味では、純粋に

          重賞勝ち馬考察:ブラウンラチェット(アルテミスS)

          GⅠ勝ち馬考察:ドウデュース(天皇賞・秋)

          父:ハーツクライ 母:ダストアンドダイヤモンズ 母父:Vindication  母方のシアトルスルーとゴーンウェストを中心に、アメリカ血統をたっぷりと補給。スピード色が良く表現された馬です。ハーツクライ産駒らしい緩さがなく、とくに胸前の発達と、掻き込みの力強さが目を引きます。母の父・ヴィンディケーションは現役時代にBCジュベナイルを勝ち、4戦4勝で米最優秀2歳牡馬になった馬。本馬が2歳でGⅠを勝てたのは、この早熟性のおかげでしょう。  3代内にゴーンウェストの血をもつ馬の

          GⅠ勝ち馬考察:ドウデュース(天皇賞・秋)

          天皇賞・秋:全馬プチ雑感&ポンコツ予想

          ベラジオオペラ 機動力を武器にするアイドリームドアドリーム牝系の出身。重賞3勝はすべて小回りコース。渋った馬場は得意。 マテンロウスカイ 母系の重厚な底力がきいている。タフな環境に強いタイプ。渋った馬場も得意。 ステラヴェローチェ 重厚さが濃い中距離馬。前進気勢が強く折り合いが大事。渋った条件は得意。 タスティエーラ スピードの質がやや淡白。3ハロンの瞬発力勝負ではなく、4ハロンのスピードの持続戦を挑みたい。 ノースブリッジ カコイーシーズの馬力が効いたタイ

          天皇賞・秋:全馬プチ雑感&ポンコツ予想

          天皇賞・秋 有力馬血統考察

          リバティアイランド レーベンスティール ドウデュース ベラジオオペラ ソールオリエンス

          天皇賞・秋 有力馬血統考察

          重賞勝ち馬考察:ジュンブロッサム(富士S)

          父:ワールドエース 母:エンプレスティアラ 母父:クロフネ  父のワールドエースは、欧州の重厚なパワー血脈が豊富。そのパワーを推進力に昇華させ、スピードとしていかす種牡馬です。一方、母のエンプレスティアラは血統構成のほとんどが北米血脈。欧州の血は皆無と言っても過言ではありません。欧州の父×北米の母という真逆の組み合わせ。互いにないものを補い合っています。  母方の影響を考えると、アメリカらしい淡白なスピードが出ているのではないかと考えていました。過去の記事でもそのようなこ

          重賞勝ち馬考察:ジュンブロッサム(富士S)

          GⅠ勝ち馬考察:アーバンシック(菊花賞)

          父:スワーヴリチャード 母:エッジースタイル 母父:ハービンジャー  スワーヴリチャード×母の父ハービンジャー、そして祖母がランズエッジという配合。ホープフルSの勝ち馬・レガレイラとは、血統構成がまったく一緒のイトコ同士です。母の父・ハービンジャー、2代母の父・ダンスインザダークがともにスタミナ寄り。全体的に重厚な血統です。レガレイラは牝馬のぶん、先天的な素軽さによってバランスが取れていました。一方の本馬は男の子。筋肉質でもっさりとしており、やや偏った印象をうけます。  

          GⅠ勝ち馬考察:アーバンシック(菊花賞)

          菊花賞:全馬プチ雑感&ポンコツ予想

          ピースワンデュック パワーと持続力に長けたタイプ。前半ゆったりとリラックスさせて、後半からのロングスパートに備えたい。 ノーブルスカイ 引き締まった肉体を機敏に使う機動力型。タフな馬場が合いそう。ダートでの走りを見てみたい。 アスクカムオンモア 重厚な持続力に富んだタイプ。渋った馬場が得意。臆病な感じに見えるので、馬群を割るような競馬は苦手かも。 ダノンデサイル 柔軟性と馬力の両方を兼備。どちらかと言えば持久力に強みがある。コーナリングがあまり上手ではないので、

          菊花賞:全馬プチ雑感&ポンコツ予想

          菊花賞 有力馬血統考察

          ダノンデサイル アーバンシック コスモキュランダ メイショウタバル へデントール  しなやかなフットワーク。その一方で線が細く、頼りない印象を受ける見た目をしています。これは母のコルコバードに由来する特徴。ステイゴールドとエンドスウィープの体質がよく表れています。本馬の場合は父・ルーラーシップ譲りの雄大な走りも受け継いではいますが、本質的には母に似た競走馬でしょう。母は現役時代に丹頂S(2600m)で2着になったスタミナ馬。本馬もステイヤー適性が高そうです。  先述

          菊花賞 有力馬血統考察

          GⅠ勝ち馬考察:レモンポップ(南部杯)

          父:Lemon Drop Kid 母:Unreachable 母父:Giant's Causeway  父方の祖父・キングマンボと、母方の祖母・ハーピアを組み合わせて、パワーを前面に出したタイプ。屈強な肉体を使った突進力は、なかなかの凄みがあります。ちなみにハーピアは、あの歴史的な名種牡馬・デインヒルの全妹。世界的にみても指折りの良血馬です。 ※以下の記事もご参照ください  基礎スピードが非常に優秀。つねに他馬より1段上のニュートラルスピードで走ることができます。この資

          GⅠ勝ち馬考察:レモンポップ(南部杯)

          重賞勝ち馬考察:ブレイディヴェーグ(府中牝馬S)

          父:ロードカナロア 母:インナーアージ 母父:ディープインパクト ※こちらの記事もあわせてお読みください  本馬はミスタープロスペクター4×5、ヌレイエフ5×5のクロスを内包。キングマンボ(ミスプロ×母父ヌレイエフ)の要素を刺激しています。実馬の走りにも突進的なパワースピードが表れており、キングマンボの資質が濃く伝わっている印象です。エンジンを点火させたときの加速がすごく、ピッチを上げて一気にトップスピードに乗せることができます。瞬発力勝負に強いタイプでしょう。  なお

          重賞勝ち馬考察:ブレイディヴェーグ(府中牝馬S)